実は不定詞には動詞の性質があるので、普通の主語とは別に、「意味上の主語」というものがあります。
普通の主語は分かりますが、「意味上の主語」ですかぁ。うーん、よくわからないなぁ~。
では、「意味上の主語」のパターンを、それぞれ例文を使いながら確認していきましょう。
意味上の主語を示す場合
まずは「意味上の主語」を示す場合です。これは for を使う場合と、of を使う場合に分けられます。
for を使って意味上の主語を示す
その質問に答えるのは私には難しい。
文全体の主語は It だけど、to answer するのは「me」ということですね。
そうです。つまり to answer という不定詞の意味上の主語は me になります。
of を使って意味上の主語を示す
私を助けてくれるなんてあなたは親切だ。
あれ? さっきは for で意味上の主語をあらわしていたのに、今回は of になっているよ。なぜですか。
ふつうは for で意味上の主語をあらわすけれど、人の性質をあらわす形容詞の時は of を使います。
kind が人の性質をあらわしているから、of になっているんですね。
この場合 of の後ろの言葉は、不定詞の意味上の主語であると同時に、形容詞の意味上の主語でもあります。
= You are kind to help me.
??? まぁ、「You are kind / あなたは親切です」「to help me / 私をたすけてくれるなんて」という感じですね。細かい文法は分からないけれど、意味は大体つかめるのでOKです。
意味上の主語を示さない場合
文の主語と意味上の主語が同じとき
「文の主語」と「意味上の主語」が同じ場合は、意味上の主語は示しません。
私は英語を学びたい
want という動詞に対する主語は、「I / 私」です。それと同時に to play という不定詞に対する主語も「I / 私」です。
「~したい」と思っているのも「私」で、英語を学ぶのも「私」ってことですね。まぁ、これはわざわざ2回もいう必要はないですね。
文の目的語と意味上の主語が同じとき
文の目的語と意味上の主語が同じ場合も、意味上の主語を示しません。
私は彼に英語を学んでもらいたい
want の目的語の him が to learn の意味上の主語とかぶるので、1つですましてしまう感じかな。あるいは him が want の目的語と、 to learn の意味上の主語を兼ねているとも考えられそうですね。
意味上の主語が一般の人々の場合
次は意味上の主語が、一般の人々の場合や、文脈から明らかな場合です。これも意味上の主語は示しません。
飲み物がない。
この場合、「飲む」のは特定の人ではなく、一般の人だから、意味上の主語はそもそもないんですね
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