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国語力をつけると、英語の長文が読めるようになる理由

難しい問題の説明を聞いて理解した女子高校生 おすすめ勉強方法

学校で学習する科目の中で、何が一番大切でしょうか。論理的な思考が身につくので「数学」が一番大切だ。グローバル化が進む世界の中では「英語」が大切だ。などなどいろいろ意見はあるかと思います。そんな中すべての学力の源は「国語力」だ、という意見もあります。

今回は「国語力をつけると、英語の長文が読めるようになる理由」を解説します。なぜ国語力をつけると、英語の長文が読めるようになるのでしょうか。

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科目のつながり

みなさん、勉強するときは「今から、数学をしよう」とか「今日は理科をやろう」とか、まず科目を決めますね。そして受験に必要な教科として5教科があります。「英語」「数学」「国語」「理科」「社会」です。

その5教科は完全に分かれているのではなく、その境目が曖昧な部分もあります。一番わかりやすいのは「数学」と「理科」ですね。「速さ」や「濃度」の計算は数学にも理科にもでてきます。また理科の「力」の問題では、数学の「三平方の定理」を使う応用問題もあります。

他にも理科の天体で出てくる計算問題は、地理の時差の問題と考え方は同じです。地理の表を使った問題では、数学の割合を使う問題もあります。このように教科をまたがって学習する内容があるのは、みなさんご存知でしょう。

ところで「国語」と「英語」です。この2つは互いに関係していることを、みなさん意識していますか? 別物と考えている人が多いと思います。

特に国語の勉強は、何をしたらよいのかわからないという人が多く、ややおろそかにされがちです。しかし、この国語力と言うのは、全ての教科の根幹、かつ英語の長文読解に有用なのです。

国語力とは何か?

まず国語力とは何かを定義しておきましょう。国語力とは国語の点数をとる力です。細かく言えば、漢字の読み書き、語彙、文法などもあるでしょうが、一番は「読解力」つまり「読み解く力」です。書いてある内容を理解する力です。

この読解力が国語力の根本であり、全ての教科の根幹でもあることは分かりますよね。書いてある内容がわからなければ、何も答えられないからです。ではこの読解力をつけるために、何が必要なのでしょぅか?

読解力をつけるには

こんな経験ありませんか? あるアニメがすごく好きな人がいるとします。その人がそのアニメについて話しかけてきます。

例えばこんな感じです。

「柱っていうのがいてね。水柱とか炎柱とかがいるんだよ。あ、炎柱は火柱じゃないんだよね。あと呼吸というのがあって、花と蛇の呼吸は水の呼吸から派生して、蟲の呼吸は花の呼吸から派生しているんだよ」

……「鬼滅の刃」の話です。

わからない人にはさっぱりですね「花と蛇が水から派生して、蟲が花から派生している」の部分なんか、何回も聞きなおさないと理解できません。これが読解力のない状態です。逆にわかる人は一回で内容が理解できますね。これが読解力のある状態です。

ではその話についていくためには、どうしたらよいでしょうか? 簡単です。そのアニメを見ればよいのです。マンガを読めばよいです。

そうすれば話についていけますし、仮に知らないことが出てきても、「へぇー、そうなんだぁ」と思うことができます。あるいはその人なりの考察を聞かされても「ふぅーん、そういう考え方もあるのかぁ」と、興味を持って受け止めることができます。

国語も同じです。最初文章を読んで、意味の分からないことがあるでしょう。意味が分からないからといって、「やーめた」とあきらめてはいけません。わからないなりに、頑張って読むのです。問題に正解できたかどうかは、正直どうでもよいです。とりあえず本文を頑張って読むのです。

そのようにしてたくさん問題をこなしていくと、気づくことがあります。「あ、これ、前に同じような話を読んだことがあるぞ」と。実は同じテーマの問題が、いろいろなところで出題されているのです。

すると内容の理解は、前回よりも上がります。また違う人が書いているなら切り口も違いますので、「そういう考え方もあるんだなぁ」となるかもしれません。そうするとさらにそのテーマについての見識が深まります。

またしばらくすると、また同じテーマの問題に出会いました。なんども同じテーマの話を読んでいると、話の内容もある程度先読みできるようになっているかもしれません。

あるいは「この人の言っていることは、前の人とは違うなぁ」と比較することもできるようになります。これが読解力がついている状態です。

幅広い教養が読解力につながる

突き詰めると読解力とは、教養ともいえます。いかに物事を知っているかです。そう考えると、ニュース番組を見ることも、国語力をつける勉強といえるかもしれません。

また国語に出題されるテーマですが、実はそれほど多くの種類があるわけではありません。よくあるテーマが繰り返されています。また流行りもありますので、たくさん問題を解いていくと、自然と何度も同じテーマの話を読むことになります。

少し前なら「環境問題」、最近ならグローバル化の影響なのか「日本人と西洋人の違い」というテーマが多いです。解けば解くほど、その方面での教養が深まります。

そして入試問題に出題されるテーマは、皆さんに対するメッセージとも取れます。教養として身につけてもらいたいと思っているテーマが選ばれています。さらに入試問題には、多くの人の手がかかわっています。厳選された上質の文章でもあります。

つまり問題を解けば解くほど、教養が身につき、教養が身につけばつくほど、国語力がつくという好循環に入るのです。こうなれば強いですよ。

大学入試になれば、もちろん受験学部に関するテーマが出題されます。ただ受験学部は、興味がある学部なはずですから、その点は問題ないかもしれませんね。

国語力と英語長文の関係

ところで英語の長文読解は、何のために出題されているのでしょうか。英語力を計るためでしょうか。そうではありません。ここで英語の長文問題についての認識を改めましょう。実は英語の長文問題は、英語という言葉を使って、国語力を計っているのです

例えば、分からない単語があるから、英語の長文が読めませんという人がいます。これまでの話を考えると、その考えは、ポイントがずれていますね。

国語の読解問題でも、よくわからない用語が出てきます。そしてわからないからといって、あきらめませんよね。なんとなくで読み進めるじゃないですか。それと同じように英語の長文問題にも当たるべきです。

あるいはここで教養の出番です。話のテーマがなじみのものであれば、ある程度推測で読むことができます。わからない単語が出てきても大丈夫ですね。またある程度、雰囲気で読むことができますので、読むスピードも上がります。

雰囲気読みをしても大丈夫なのか、という心配があるかもしれません。しかし長文問題の本文全てを精読していては、体と時間がもちません。しっかり読むべき文(トピックセンテンス)と、そうでない文を区別して読み進めることが大事なのです。

そう考えると、国語力がつくと、英語の長文が読めるようになる、というのもうなずけますよね。

実際の入試問題では

秋田県のある年の入試問題には Mrara さんの話が出題されました。史上最年少でノーベル平和賞を取った、マララさんです。どういうことをした人なのか、ニュースで知っている人がいるかもしれません。もしよければ、ネットで調べて記事を読んでみましょう。

岐阜県では「国際宇宙ステーション」の話が出題されました。宇宙が好きな人にはなじみのテーマかもしれません。あるいは興味を持って読み進められるかもしれません。

新潟県では「笑うことによって細胞が活性化する」という話が出題されました。似たような話題は NEW HORIZON の中2の教科書にも載っていました。

Some doctors think that laughter is also good for our health. They even hold rakugo shows for their patients.
笑いは健康にも良いと考える医者もいます。彼らは患者のために落語ショーを開催さえします。

このように長文問題は色々なテーマで出題されます。そしてそれに対する知識や教養が先にあれば、何も手掛かりがないよりは、長文が読みやすくなるのはわかりますね。

まとめ

まとめると、「教養をつけるために、国語の問題をたくさん解きましょう」ということです。

国語力がつくと、英語の長文が読めるようになる、と言いましたが、正しく言えば「教養が身につけば、国語力がつくとともに、英語の長文が読めるようになる」です。そして教養をつけるためには国語の入試問題を解くのが一番効率が良いです。

だから結局、「国語の勉強を頑張って国語力をつけると、英語の長文がよめるようになる」のです。卵が先か、ニワトリが先かという関係ですね。

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