リスニングはメモを取れ、というのは本当か?

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「リスニング問題が苦手なんですよ~」という人に対して、「ちゃんとメモを取りましょう」というアドバイスがあります。そのアドバイスって本当に正しいのでしょうか? 本当に「リスニングが苦手=メモが取れていない」なのでしょうか?

もしかすると、メモ以前にすべきことや、気をつけるべきことがあるかもしれません。では考えてみましょう。

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簡単にメモを取れない人もいる

「メモを取ってる?」と言われて、「そういえば、メモを取っていないなぁ」と思い、すぐにメモを取ることができますか? すると、メモを取る練習からスタートですね。このリスニングしながらメモを取るという作業ですが、得意・不得意があります。

中には二つ以上の作業を並行してこなすことができる人がいます。マルチタスクというやつです。これは才能です。何かのアニメで、こんなシーンがあったと記憶しています。ある女性が電話しています。手元にメモ用紙があって、電話しながらいたずら書きをしています。手持ち無沙汰なんですね。そしてその電話が長くなり、ようやく終わった時にそのメモ用紙を見ると、写真のようなすごい絵が完成していたというオチ。サザエさんだったかなぁ。こういう人なら、メモは大丈夫でしょう。

逆に二つ以上の作業を並行してできない人もいます。ゲームか何かに集中していて、呼ばれても気がつかないなんてことありますよね。それもその一つです。一般的に女性は二つ以上の作業を並行して行うのが得意なのだそうです。逆に男性は苦手です。その分一つのことに対する集中力が強いのだそうです。専門外なので本当かどうか分かりませんが、脳の構造上そうなっているそうです。もちろん個人差はあるでしょうけれど。

簡単なマルチタスクのテストをしてみましょう。右手と左手でじゃんけんをするのです。そして必ず左手が勝つようにしてください。ポンポンポンとリズムよく、やってくださいね。さぁ、どうでしたか? 結構難しいですよね。それができたら、右手が勝つ、左手が勝つ、右手が勝つ……と交互になるようにやってみてください。もう無理ですね。とはいえ、これも練習次第でできるようになるらしいです。

リスニング中のメモ取りも同じようなものです。練習次第では何とかなるかもしれません。そして不得意なメモを頑張って取るようにしました。はたしてメモを取ることによって、リスニング問題が解けるようになるのでしょうか?

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メモを取って、リスニングは解けるのか?

京都の公立高校のリスニング問題に、こういう問題がありました。ある博物館のアナウンスが流れるという、リスニング問題です。

Welcome to our museum. In this museum, you can see more than one thousand pictures. This museum was built about one hundred years ago. About one thousand five hundred people visit our museum every day and more than five hundred thousand people in a year enjoy looking at pictures here. This museum has hour rooms. The rooms are the yellow room, the black room, the white room, and the red room. Now you are in the yellow room. There’s a coffee shop in this room. In our museum, you can eat or drink only at the coffee shop. There are pictures in the black room and the white room. There’s a gift shop in the red room. You can buy many kinds of things like T-shirts, bags, and pens there. You can take pictures in the yellow room and the red room, but you cannot in the black room or the white room. If you want more information about this museum, you can come and ask us in this room. Please enjoy visiting our museum. Thank you.

字で見るだけでもチカチカしますね。これが言葉として流れてくるのです。さぁ、何をメモしますか?

1000, 100前, 1500人, 500??1000??, 黄←今, 黒, 白, 赤, コーヒー, Tシャツ, カバン, ペン, 写真×黒白……頑張ってメモをしてみました。

次に質問が流れます。

Question one. How many visitors does the museum have in a day?
Question two. Which room should people visit to buy gifts in the museum?

どうですか? 一つ目の質問を聞いた瞬間に頭真っ白になりませんか? 数字はたくさんメモしました。でもどれが、この質問に対する数字なのだろう?

二つ目の質問に関しても、「Tシャツ、カバン、ペン」といったことを、頑張ってメモしましたが、どの部屋で買うかなんて、聞いていませんでした。絶望ですね。

でもね、安心してください。そのあと音声はこう続きます。「もう一度放送します。」

そうです。もう一度繰り返されるのです。そこで「一日何人か?」「gift は何色の部屋で買うか?」を聞き取ればいいのです。

となれば、どうでしょう? あれだけ頑張って取ったメモですが、意味がありませんでしたね。むしろメモすることが苦手な人にとっては、メモ取りに一生懸命で、話の内容が頭に入っていないまであります。

もちろんこれは問題形式によります。メモをしっかり取って対応しなくてはならない問題形式もあるでしょう。しかし、今回のこの「2回繰り返されるパターン」の問題においては、メモを取るよりももっと大切なことがあります。

メモを取るより大切なこと

メモを取るよりも大切なこと。それは必要な情報を見極めることです。

今回の問題で言えば、最初の内容文はさらっと聞いておくだけで構いません。大まかな流れをつかむのです。「数がいっぱい出てくるなぁ。絵の数とか人数とか言っているなぁ。部屋の話をしているなぁ。それぞれの部屋の特徴について話しているなぁ」という感じです。

そして次です。質問の文が流れます。ここををしっかり聴くのです。これがこの形式のリスニングのポイントです。ここはメモを取ってもいいでしょう。ただ、メモを取るというより、自分の意識の中にしっかり残す、という意味です。大丈夫ですよね。「何人、1日で」「部屋? ギフト」という程度のメモでいいです。

そしてそのメモした内容を意識しながら、2回目の放送を聞くと気づきます。なんとこの問題の簡単なことか! そして最初のアナウンスの中に、いかに余計な情報が混じっていたかにも気づくでしょう。それを馬鹿正直にメモしていたら、いくら時間があっても足りません。

そして最後にまた質問が流れます。これはおまけです。この形式のリスニング問題は、実質「1度目の質問」と「2度目の内容文」で、構成されていると考えてください。これを理解していないと、メモの取り方がおかしくなります。

そしてこれは日常生活でもそうです。世の中にあふれる音、全てを聞いていますか? そんなことはないですよね。電車のアナウンスでも、自分の関係するところを聞き逃さないようにしますよね。そして注意していれば、聞き逃すことはありません。リスニングもそれと同じなのです。

まとめ

必要なのはメモを取ることよりも、必要な情報を見極めることです。これはリスニングに限らず、世の中生きていくうえでも大切なことです。情報化社会とよばれ、世の中には情報があふれかえっています。その中で自分が必要なものを、しっかり選び出せる能力が重要なのです。

もしかすると、2回繰り返されるというこのリスニング問題も、そういう能力を計る目的でされているのかもしれませんね。

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