形容詞には「限定用法」と「叙述用法」があります。「限定用法」と「叙述用法」それぞれの用法と文の中での位置、「限定用法」と「叙述用法」のどちらかしか使えない形容詞など、注意点がありますので、例文を使いながら確認していきましょう
形容詞の限定用法
形容詞の限定用法というのは、形容詞が名詞を修飾する用法です。形容詞が単独で名詞を修飾する場合は名詞の前に置きます。
Look at that big dog.
あの大きな犬を見て。
あの大きな犬を見て。
形容詞を2つ以上を並べるときの、順序の目安は次のとおりです。
形容詞を並べる順序
「the / this / 所有格」→「数詞」→「大小 / 形」→「色 / 新旧」→「材料 / 所属」→「名詞」
Can you see the big white building over there ?
向こうに大きな白いビルが見えますか
向こうに大きな白いビルが見えますか
冠詞、所有格、指示形容詞を一緒に並べることはできません。
a my friend → ×
a friend of mine → ○
all / both はどの語より前にきます。
I have read all his novels.
私は彼の本を全部読んでいる。
私は彼の本を全部読んでいる。
これは「all of ~ / ~の全て」の of が、省略されていると考えたらいいですね。
形容詞が他の修飾語句を伴うときは、名詞の後に置きます。
The girl running over there is my sister.
向こうを走っている女の子は私の妹です。
向こうを走っている女の子は私の妹です。
分詞の形容詞的用法の時に、よく見るパターンですね。
~thing で終わる代名詞を修飾するとき、それの後に形容詞を置きます。
I want something hot to drink.
何か暖かい飲み物が欲しいです
何か暖かい飲み物が欲しいです
~thing のパターンは以前やりましたね。
限定用法と叙述用法
叙述用法というのは補語になる用法です。「S+V+C」の C になったり、「S+V+O+C」の C になったりします。
普通の形容詞は、「限定用法」と「叙述用法」のどちらにも使えるんですよね。
そうです。しかし、中には「限定用法」と「叙述用法」のどちらかしか使えないものもあります。それらがテストで狙われます。そのパターンを見ていきましょう。
限定用法のみに使われる形容詞
daily / elder / former / latter / wooden / drunken / only / mere / upper / very
This is a wooden desk.
これは木製の机です。
これは木製の机です。
これらは名詞の前にしか来ないんですね。
次は叙述用法のみの形容詞を見ていきましょう。
叙述用法のみに使われる形容詞
glad / content / afraid / alike / alive / alone / ashamed / aware / asleep / ill / well / unable
I am glad to see you.
私はあなたに会えてうれしいです。
私はあなたに会えてうれしいです。
叙述用法のみの形容詞って「a」で始まるものが多いですよね。
限定用法と叙述用法で意味が違う形容詞
限定用法と叙述用法で、意味が変わる形容詞もあります。
certain / ある (限定用法)、確かだ (叙述用法)
I was told it by a certain person.
私はある人からそれを聞いた。(限定用法)
It is certain that he will come.
彼が来るのは確かだ。(叙述用法)
私はある人からそれを聞いた。(限定用法)
It is certain that he will come.
彼が来るのは確かだ。(叙述用法)
late / 亡くなった (限定用法)、遅刻した (叙述用法)
Her late husband was a teacher.
彼女の亡き夫は教師でした。(限定用法)
She was late as a result of the heavy snow.
彼女は大雪のため遅刻した。(叙述用法)
彼女の亡き夫は教師でした。(限定用法)
She was late as a result of the heavy snow.
彼女は大雪のため遅刻した。(叙述用法)
late は、まぁなんとなくわかる気がするけれど、certain の意味の違いは不思議な感じですね。
コメントをどうぞ