三人称単数が絡む問題で、sometimes や always など、頻度をあらわす副詞が文中にあると、間違いが多くなります。頻度をあらわす副詞があると、どういう間違いが多くなるのでしょうか。また何に気をつければ間違いが減るかを解説します。
三単現の s
問題主語の I を He に変えて全文を書きかえなさい。
1. I play tennis.
1. I play tennis.
主語を三人称単数にしたらいいんですね。じゃ、こうですね。
OKですね。主語が三人称単数なので、動詞の後ろに s をつけます。
【三単現の s 】主語が三人称単数で現在のとき、動詞の後ろに s をつける
sometimes の s は三単現とは関係ない
問題主語の I を He に変えて全文を書きかえなさい。
2. I sometimes play tennis.
2. I sometimes play tennis.
これも主語を三人称単数にするんですね。
ん? 主語しか変えていないですね。何でそうしたのですか?
sometimes と s がすでに三単現の s があるので変えませんでした。…あ、そうか、この s は sometimes という一つの単語で、三単現の s じゃないのか。すると、こうしたらいいのかな。
動詞の最後が s のときは、es をつけるのでしたね。
違う、違うよ。そもそも sometimes は動詞じゃなくて、「頻度をあらわす副詞」です。頻度をあらわす副詞には、こういうものがあります。
頻度をあらわす副詞
・always / いつも
・usually / ふつう、たいてい
・often / よく、しばしば
・sometimes / ときどき
・never / 決して~ない
これらは副詞なので、形は変わりません。分かりづらかったら、頻度をあらわす副詞は、ないものとして考えるといいよ。
頻度をあらわす副詞がある問題は、その副詞を省略して考えるとわかりやすくなります。
頻度をあらわす副詞は、消しちゃっていいってことですね。
I sometimes play tennis. → I play tennis.
副詞を消した後の文の I を He に変えるんですね。あ、これって「1」の問題と同じだなぁ。ということは、これでいいんですね。
はい、正解です。では続きの問題をやってみましょう。
always の s は三単現とは関係ない
問題主語の I を He に変えて全文を書きかえなさい。
3. I always play tennis.
4. I often play tennis.
3. I always play tennis.
4. I often play tennis.
こうかなぁ。
おーい、さっきと同じ間違いをしているよ。頻度をあらわす副詞は、ないものとして考えるんだよ!
「3」は…あっ… always が動詞とばかり思い込んでいたので、play を見落としていました。
「4」も often は動詞じゃないんで、こうですね。
はい、正解です。
コメントをどうぞ
sometimesやalwaysやnowadaysのsは三単現とは関係ないで済ませるんじゃなくて、そもそもなんでこういう副詞にsが付いてるんだという疑問を大切にしたいですね。
sometimesのsを三単現のsどころか、複数のsだと堂々とデタラメ解説をしているサイトをつい先程見ました(笑)
これらは古英語の属格のsの名残りで、属格には名詞を副詞化する働きがあったということを知ると、always, nowadays, besides, else, once, twice も統一して理解できます。
こういう事を雑学として軽く見る人もいますが、言葉には歴史の背景があり、それを知ると理屈で理解できるし言葉に興味が湧きます。
youはなんで複数でもyouなのかとか、一般動詞の否定や疑問になんでdoやdoesが出てくるのかとか、そういう「なぜ」に答えられるように、英語を教える方には英語史の知識も持ってほしいと思います。
勉強になります。素晴らしいご指摘ありがとうございます。