ヘボン式ローマ字には、注意すべきポイントがいくつかあります。今回はヘボン式ローマ字の中で、よく間違えるポイントである「ん」と「っ」の表し方について解説します。
ヘボン式ローマ字の「ん」の表し方
問題次の日本語をヘボン式ローマ字に直しなさい。
(1) 新聞
(1) 新聞
ヘボン式ローマ字ですね。大丈夫ですよ。練習しましたから。まずは新聞ですね。
これは「シ」が si ではなく、shi になるのがポイントでしょ。
「シ」の部分はそれでいいのですが、その他の部分でミスがありますよ。正しくは、こうです。
どういうことですか? 「シンブン」で同じ「ン」なのに、前の「ン」は m で、後ろの「ン」は n になっているじゃないですか。
前の「ン」の次の音に注目してみましょう。「ブ」ですね。では「ブ」を口を閉じずに言えますか?
言えるでしょ。「ウ~、ウ~、ウ~~」…… 言えないですね。
そうですね。「ブ」は口を閉じないと言えない音なのです。
口を閉じないと言えない音の前に来る「ン」は m になります
samma (サンマ) / tempura (テンプラ) / sembei (センベイ)
「マ」「プ」「ベ」… 確かに、口を閉じないと言えないですね。では気を取り直して、次の問題に挑戦してみます。
ヘボン式ローマ字の「っ」の表し方 その1
問題次の日本語をヘボン式ローマ字に直しなさい。
(2) カッパ
(2) カッパ
次は「カッパ」ですね。
これは「ツ」が tu ではなく、tsu になるのがポイントですね。
違いますよ。「カツパ」じゃなくて、「カッパ」ですよ。河に出てくる妖怪のやつです。
小さい「ッ」は、後ろの文字を1つ重ねてあらわします。
なるほどね。ということは、正解はこうですね。
次に行こう!
ヘボン式ローマ字の「っ」の表し方 その2
問題次の日本語をヘボン式ローマ字に直しなさい。
(3) マッチ
(3) マッチ
最後は「マッチ」ですか。小さい「ッ」ですね。もう大丈夫ですよ。
「チ」が ti ではなく、chi になるのがポイントですね。それに、小さい「ッ」だから、後ろの字を重ねましたよ。
違います。この問題の正解はこうです。
後ろが ch で始まる音 (cha / chu / cho / chi ) の、小さい「ッ」は t であらわします。
これはしっかり練習しておかないと、できないですね。
ヘボン式ローマ字の練習問題プリント
ヘボン式ローマ字は実際の英語の発音に近いので、これをしっかりできるようにしておくと、英単語が覚えやすくなります。ヘボン式と訓令式で違う表記になるものなど、特に注意して覚えるべきものを中心に練習できるように、問題をプリントを作りました。
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