ing形とくれば「be動詞+~ing」の現在進行形、過去分詞とくれば「be動詞+過去分詞」の受け身を思い浮かべてしまいます。ですが、分詞の形容詞的用法では be動詞は必要ありません。なぜ分詞の形容的用法には be動詞が必要ないのかを解説します。
現在分詞
問 グリーン先生はフルートを吹いている女性です。
( flute / woman / the / playing / Ms. Green / the / is / . )
こうかなぁ。
woman と playing の間に is なんていらないよ。「be動詞+~ing」の「現在進行形」に引っ張られたかな。
英語の約束事を思い出そう。「英文1つの中に動詞は1つ」ですよ。そもそも( )の中にも is は1つしかないじゃない。
はぁ、そうでしたね。じゃ、正解はこうですね。
はい、それで正解です。
でも、「英文1つの中に動詞は1つ」なんていうんなら、前の方の be動詞を省略してこうじゃだめなんですか。
Ms. Green the woman is playing the flute.
それはダメですよ。だって Ms. Green is the woman なら意味のカタマリとして成り立つけど、Ms. Green the woman なら意味のカタマリとして成り立たないじゃない。
それを言うなら the woman is playing the flute. なら意味のカタマリとして成り立つけど、the woman playing the flute. なら意味のカタマリとして成り立たないじゃない。「英文1つの中に動詞は1つ」なんでしょ。
いやいや、the woman playing the flute. は「フルートを吹いている女性」という感じで、意味のカタマリとしてちゃんと成り立っているよ。
この部分は文じゃなくて、補語という語句なんだから動詞はいらないんですよ。
ああー、もう何か訳がわからなくなってきた……
では、あらためて分詞について確認してみますね。現在分詞や過去分詞には be動詞をともなって「進行形」になったり「受け身 (受動態)」になったりする用法以外に、それぞれ単独で用いられて「名詞を説明する用法」があります。これは形容詞と同じような感じです。
a swimming girl / 泳いでいる少女 (分詞の形容詞的用法)
ここまで大丈夫?
分詞を形容詞と同じように使う……うん、大丈夫です。
では、次に「泳いでいる」に少し付け加えて「海で泳いでいる」にしてみますね。
a swimming in the sea girl
海で泳いでいる少女
実はこういう言い方は英語ではしません。なぜかというのは実際に発音してみるとよくわかりますよ。
ア・スイミング・イン・ザ・シー・ガール。んー、なんか「シーガール」の中で「スイミング」しているような感じだ……
でしょ。そうなっちゃうんで、分詞1語で名詞を説明するときはその名詞の前に置くんだけど、分詞を含む数語で名詞を説明する場合は、その名詞の後に置くのです。では実際にやってみますね。
海で泳いでいる少女
ああー、確かにそのほうが「海で泳いでいる少女」って感じがするわー。
それを踏まえて the woman playing the flute. を見てみると「フルートを吹いている女性」というカタマリなのがわかるでしょ。ということは Ms. Green は the woman playing the flute. なのだから……
Ms. Green is the woman playing the flute. になるね。納得! よし、次の問題をやってみよう。
過去分詞
( famous / people / he / many / a / by / is / singer / loved / . )
こうかなぁ。
singer と loved の間に is なんていらないよ。「be動詞+過去分詞」の「受け身」の表現に引っ張られたかな。
英語の約束事を思い出そう。「英文1つの中に動詞は1つ」ですよ。そもそも( )の中にも is は1つしかないじゃない。
はぁ、そうでしたね。じゃ、正解はこうなりますね。
でも、「英文1つの中に動詞は1つ」なんていうんなら、前の方の be動詞を省略して He a famous singer is loved by many people. でもいいんじゃないのですか?
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