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練習問題ではむしろ間違えたほうがいい理由

答えを間違えてしまった女子高校生 おすすめ勉強方法

練習問題の答えを、ある生徒にあてて答えさせます。その生徒が「(ア)か(ウ)のどちらかと思うんですが…」と言います。「勘でもいいので、選んでみて」と私が言います。その生徒は「じゃぁ…(ウ)」と答えます。

そして答え合わせです。その生徒は「どうか正解していますように…」というように祈っています。その時私が何を考えているかと言うと、実は「間違っていてくれないかなぁ」と考えているんですね。

これは私の性格が悪いとか、意地悪なのではありません。間違えた方が印象に残って、覚えやすくなると思うからです。

今回は、この「間違えたほうが頭に残りやすい」という話について、書いてみます。

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失敗は成功のもと

「失敗は成功のもと」という言葉があります。英語では Failure teaches success. となります。「失敗が成功を教える」ということです。

失敗すれば、後悔は生まれます。「なんで、あんなことしちゃったんだろう」という感じです。それで終わってしまえば、それまでです。ですが、後悔を先に進めることができれば、「こうしておけばよかったのに」という反省になります。

反省が生まれれば、同じ状況になった時、その経験をいかすことができます。これが「失敗は成功のもと」です。

最初の練習問題の例も同じです。選択肢の2分の1を外したら「そっちだったのかぁ」とがっかりしますよね。そこから「こう考えていたら、正解が選べていたなぁ」と反省するのが大事です。

だから私は理解が怪しい問題に関して、下手に正解して何の感慨もなく過ぎ去るよりは、きっちり不正解という罰を受けて反省したいと思うのです。

答えを聞くことはよくない

最初の例と同じく、練習問題の答えを、ある生徒にあてて答えさせます。その時、隣の人の答えを確認してから答える人がいます。自分の答えに自信がないのでしょう。そして自分の答えと隣の答えが違っていた場合、隣の人の方の答えを言うことがあります。

これは二重の意味でよくありません。まずその答えが正解だった場合、その子は自分が正解したという認識になってしまい、反省が生まれません。

またその答えが間違っていたとしても、よくありません。その間違った答えは隣の人の答えなので、自分は間違っていないという意識になります。やはり反省が生まれません。

間違えると「恥ずかしい」という気持ちはわかります。ですがたとえ自信がなかったとしても、そこはあえて自分の答えを言ってもらいたいです。

そして間違えて「恥ずかしい」という感情を、うまくコントロールして、「悔しい」に変えてもらいたいです。そうなれば、「もう二度と同じ間違いはしないぞ」という意識につながり、その問題が強く印象に残ります。

丸つけは厳しく

授業の最初に小テストをします。その答え合わせは、前で板書したものを見て、生徒それぞれが、自分で赤ペンを使って丸付けしてもらいます。そのあと私は、その丸付けされたものを回収します。そして、その出来具合などを確認します。しかし確認すると、採点ミスが多いこと多いこと。

英単語「a」「o」のつづり間違い。三単現のs や ed のつけ忘れ。数学で言えば、符号のつけ間違いがあります。なのにその問題にマル印がついているのです。これでは意味がないですね。間違いに気づかなければ、それを修正することができません。

もちろんちゃんと間違いを赤ペンで修正している人もいます。ですが、その中にはそれを△としている人がいます。△ということは「惜しかった」と思っているんですね。つまり反省していません。それでは効果が半減です。

もっとひどいのは、定期テスト前の課題です。計算問題では、やるだけやって、解答を確認せずに全部丸にしている人がいます。もちろん、答えの丸写しなんてのは論外です。

答えを確認せず全部丸にしている人に「それ、本当に合っているの?」と聞くと、「多分あっていますよ」と軽い返事。いやいや、そういうところこそきっちりしないといけません。思わぬ弱点が潜んでいるかもしれないからです。

間違いがあらわになれば、悔しい思いが生まれます。「また移項のときに符号ミスをしてしまった」「また7×4を26ってやってしまった」などなど。そしてそれが反省につながります。

まとめ

ということで「間違えたほうが頭に残りやすい」について書いてみました。間違えることを過度に避けようとする人がいますが、むしろ間違えた方がよいです。

そして、間違えて悔しいと思うことが反省を生みます。間違えて悔しいと思うためには、その問題に真剣に向き合わなくてはなりません。適当にやってはいけないということですね。

最初の例で「勘でもいいので、選んでみて」といいましたが、それでも今までの知識を総動員して、まだ正解の可能性が高そうな方を選んでもらいたい。

そうすることによって、それが仮に間違っていたとしても「そう考えていればよかったのかぁ」という反省につながり、頭に残りやすくなるのです。

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