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解答丸写しこそ上達の道? ミメーシス勉強法

モノマネ おすすめ勉強方法

「ミメーシス」とは「模倣」の意味です。

「ミメーシス」とは西洋哲学の概念の一つ。直訳すれば「模倣」という意味であり、人・物の言葉・動作・形態の特徴を模倣することによってその対象を如実に表現しようとする行為。

Wikipedia

何かの真似をすることは、世の中によくあります。その実例と効果を見ながら、勉強にどう生かしていくかを考えてみましょう。

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パンダの赤ちゃん

パンダは一歳ごろに永久歯が生えそろい、笹を食べるようになります。それまでは母親の乳で育ちます。ですが、いきなり固い笹を食べられるようになりません。ではそれまでは何をしているのでしょうか。

実はパンダは生後六か月ごろから、母親の真似をして笹を口に入れたり、おもちゃにして遊びます。その中で竹を食べる練習をしているのです。

ウグイスの鳴き声

ウグイスは「ホーホケキョ」と美しい鳴き声です。この鳴き声はオスがメスを呼び寄せるために使います。どれだけ美しい鳴き声が出せるかが、アピールポイントです。

ですが、これは最初からこのような美しい鳴き声が出せるわけではありません。実は最初は親の鳴き真似から始まります。そこから練習して、美しい鳴き声が出せるようになります。

模写

絵画の上達方法として「模写」があります。模写とは見本となるものを見ながら、それをまねて描くことです。

模写をすることによって、どのようないいことがあるのでしょうか。構図やバランス、線の太さ、色使いなどなどを実感することによって、作者の意図やこだわりに気づくことができます。

さらにそれを自分のものにすることで、上達することができるというわけです。

型稽古

武道では型稽古が行われます。「型」にそって体を動かす練習です。ではこの「型」とは何でしょうか。センスがある人は自然とできてしまうことでも、そうでない人には、それができません。

型稽古を行うと、最初はぎこちない動きになります。それがやっていくうちに、スムーズになります。やがてその「型」のポイントがつかめてきます。

「百聞は一見に如かず」という言葉があります。型稽古の目的の一つは、まさにこれにあります。理屈を聞いて、なるほどねー、だけでは身になりません。実際に行動として行うことで、なぜその「型」がそういう動きなのかという理由が、体験として実感できるのです。

勉強におけるミメーシス

さて勉強において、この型稽古に相当するのは何でしょうか。実はこれが「解答丸写し」なのです。つまり解答の模倣・ミメーシスです。

一般的には「解答丸写し」なんて言うと、提出期限ぎりぎりに行う最終手段といった、悪いイメージがあります。ですが、形稽古に相当する「解答丸写し」は、それとは違います。

英単語・漢字

「英単語」や「漢字」のわからないものは、解答を見て書いて練習します。これは分かりますね。単語や漢字の間違いがあった時、解答を確認して、「なるほどねー」だけで終わっている人がいます。

間違えたときは、何回か書いて練習しましょう。それが型稽古であり、ミメーシス勉強法です。

単語を何回も書いて練習するという、宿題が出されることがあります。「面倒くさいなぁ」と思いながら、心を無にしてやってしまう人が多いかもしれません。そう考えてしまうと、本当に意味のない勉強になってしまいます。

ですがこれは「型稽古」だ、「ミメーシス勉強法」だ、と考えると、前向きに取り組めるのではないでしょうか。

数学の問題

数学の計算問題で、わからない問題があるとしましょう。解説を読むと途中式が書かれてあります。それを見て、理解したつもりになっていることはありませんか。

基本は再度解きなおして、本当に頭に入っているか確認します。ですが、それでうまくいかなかった場合、思い切ってその途中式を丸写ししてしまうのも一つの手です。そしてその丸写ししたものを見ながら確認します。

すると不思議なことに、その解き方のポイントがつかみやすくなります。前述の「模写」や「型稽古」と同じようなものです。

証明問題もそうです。解答を読んでおしまいでは、あまり意味がありません。とりあえず丸写ししてしまいましょう。そしてその丸写しした内容を、確認します。そうすることにより、理解しやすくなります。

解答に書かれてあるものを見るだけでは理解できなかったことが、一度自分が書いて体験することによって理解に近づくのです。

まとめノート

かつてまとめノートを作るのは時間の無駄という話をしました。これは効率という点では正しいです。ですが、中にはそういうまとめノートを作りながら、しっかり成績を出している人もいます。

その差はまとめノートを作って、それで満足しているか、まとめノートを作ったうえで、それを使って勉強をしているかどうかです。

自分が作ったノートには思い入れがあります。この漢字むずかしいなぁ、この用語どういう意味なんだろう、どうやって読むんだろう、などなど思いながら、ノートを作ることになります。そういった諸々が、後でノートを見直して覚えようとするときに、印象となって記憶とともに刻まれるのです。

だから、まとめノートを作ってそれを使って勉強した人は、忘れにくい傾向にあります。

まとめ

模倣は上達の近道です。解答・解説は。いわば勉強における達人です。どんどん真似をして、そのポイントをつかんでいきましょう。

真似をすることは恥ずかしいことではありません。そもそも言葉を覚えることも、親の真似から始まりますからね。

理解したつもりでいても、実際そうでないことはよくあります。そういうことが多い人は、それを防ぐ一つの方法として、解答丸写しの「ミメーシス勉強法」を取り入れてみるのもいいかもしれません。

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