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【解説】2006年センター試験英語第2問A「文法・語彙・語法」

2006年度センター試験英語解説 共通テスト・センター試験英語解説
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問1

問題次の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問1
You must leave now; (  ), you will be late for your social studies class.

1. instead / 2. therefore / 3. otherwise / 4. accordingly

【解説】

「今出発するべきです。(  )、社会の授業に遅れますよ」
命令文+, and ~ で「…しなさい、そうすれば~」
命令文+, or ~ で「…しなさい、さもないと~」

という構文になります。

話の流れ的に、今回は「…しなさい、さもないと~」の意味になります。

今回の問題は、この「命令文+, or ~」構文の変形です。構文の前半、命令文の部分が、問題では must を使った文になっています。must は「強制」の助動詞ですから、命令文と同じような意味合いです。

では、構文の or の代わりに、何を使うのか、というのが、今回の問題です。

1. instead は「代わりに」の意味です。instead of ~ で「~の代わりに」という形でよく使われます。
2. therefore は「したがって」の意味です。
3. otherwise は「そうでなければ」の意味です。
4. accordingly は「それに応じて、したがって」の意味です。

2. therefore と 4. accordingly は、ほとんど同じ意味です。多少のニュアンスの違いがあるようですが、気にしなくていいでしょう。答えが2つあるなんてことはあり得ませんので、この2つは消すことができます。

後は意味から考えて、3. otherwise が正解ですね。

【正解】3

問2

問題次の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問2
Mr. Suzuki gave up smoking for (  ) of his health.

1. the care / 2. want / 3. aid / 4. the sake

【解説】

「鈴木さんは健康のために、たばこをやめた」

for the sake of ~ で「~のために」の意味になります。in aid of ~ も同じような意味です。この2つで迷わせようとしたのでしょう。

sake 自体は「利益」や「目的」といった意味です。

その他の選択肢に関しては、care と of とくれば、take care of ~「~の世話をする」が有名ですね。for want of ~で「~がないので、~が足りないので」の意味になります。

【正解】4

問3

問題次の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問3
Solving the problem was more difficult than (  ).

1. we had thought / 2. our thinking / 3. our thoughts / 4. we did

【解説】

「その問題を解決するのは(  )よりも難しかった」

比較級~+than we had thought「私たちが思った以上に~」という表現です。これを知っていればできるのですが、それだとあっけなさすぎるので、もう少し付け加えます。

まず 4. we did は違います。than の前の文の動詞は be 動詞です。4. we did の did は一般動詞です。対応していませんよね。だからダメです。

比較の基本的な形を見てみましょう。

This question is more difficult than that one.
この問題はあの問題より難しいです。

これは This question is difficult. と That question is difficult. という文章があって、difficult の点を比較しているのです。

This question is more difficult than that question is difficult. という文があって、省略や代名詞を使い、This question is more difficult than that one. となっています。

ですので、than の前後は、対応していなくてはならないのです。

そう考えると、2. our thinking は動名詞なので、than の前の文にある Solving に対応しているように思えます。しかし、これがワナです。

Solving the problem was difficult に対応するように、書くと、our thinking was difficult となります。

our thinking was difficult だと、「私たちが考えることは難しい」です。つまり「考えるという行為」が難しいという意味になります。

無理やり問題文に合わせようとすると、「その問題を解決するのは (問題を考えること)よりも難しかった」となります。

しかし、そうするにしても、think の後ろに名詞を置くなら think of the problem のように、前置詞が必要です。よってこの選択肢はダメです。

3. our thoughts は「私たちの見解」と言う意味です。これも先ほどと同様に「私たちの見解が難しい」
となってしまいます。「見解が難しい」のではなく、「問題を解決するのが難しい」のです。「問題を解決するのが難しいという、私たちの見解」となるべきですから、これもダメです。

1. we had thought ですが、これは省略があります。時制が過去形なのがややこしさを増していますので、いったん問題文の時制を現在形で考えます。

we thought that solving the problem was difficult
私たちはその問題を解決するのが難しいと考えました。
solving the problem is difficult
その問題を解決するのは難しいです。

上の文章の difficult と、下の文章の difficult を比べて、下の文章の difficult の方が、より「難しい」という意味にします。

Solving the problem is more difficult than we thought that solving the problem was difficult.
私たちはその問題を解決するのが難しいと考えましたが、それよりもその問題を (実際に) 解決するのはもっと難しいです

これで that節を省略すれば、

Solving the problem is more difficult than we thought.
「私たちが考えていたよりも、その問題を解決するのは難しい」

となりますね。

そして問題文が、この文の時制が一つ過去にずれた形と考えると、選択肢 1. we had thought が正解となるのではないでしょうか。

考え出すと、ドツボにはまるタイプの問題ですね。

「その問題を解決するのは(  )よりも難しかった」の時点で、「考えていたよりも難しかった」と考え、was と過去形が使われていて、考えていたのは、それより前のことだから、過去完了を使っているはず。

だから過去完了の 1. we had thought が正解。とするのが、実践的ですね。

【正解】1

問4

問題次の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問4
If the pain in your throat becomes worse, have it (  ) at once.

1. check / 2. checking / 3. to check / 4. checked

【解説】

「のどの痛みが悪くなったら、すぐに(  )。」

have に関する構文を、まとめてみました。

have+O+原形 (Oに~させる)
I had my son wash the car
私は息子に車を洗わせた。(使役)
have+O+過去分詞 (Oを~される / Oを~してもらう)
I had my car stolen.
私は車を盗まれた。(受け身)
I had my car washed.
私は車を洗ってもらった。(使役)
have+O+to+原形 (不定詞の形容詞的用法)
I have something to do.
私はしなくてはならないことがある。
have+過去分詞 (現在完了)
I have lived in America for three years.
私は三年間アメリカに住んでいます。

今回の問題は、have it (  ) に、何が入るのかという問題です。

まず 2. checking はありません。

I saw him open the window.
私は彼が窓を開けているのを見ました

現在分詞はこのように、知覚動詞のときに、使います。

次に have it (  ) の it が your throat を指していることに注目です。「have+O+原形」のパターンは、「Oに~させる」の意味になるので、Oの部分に「人」が来ることが多いです。ということで、原形である 1. check もダメです。

不定詞の形容詞的用法かは、意味から考えましょう。もしそうなら、「チェックするための、のどを持ちなさい」となります。これは変ですね。ということで、3. to check も違います。

「のどをチェックしてもらいなさい」ということで、正解は「have+O+過去分詞」の 4. checked になります。

【正解】4

問5

問題次の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問5
How did it (  ) about that summer in Tokyo is hotter than it used to be?

1. come / 2. take / 3. happen / 4. occur

【解説】

「東京の夏が依然と比べて暑いのはどうして(  )」
come about で「起こる、生じる」
How did the accident come about ?
その事故はどうして起こったのですか。
take place で「(予定されていたことが)起こる」
The concert will take place next spring.
そのコンサートは来春に行われるでしょう。
occur で「(まえぶれもなく)起こる」具体的なことが起こる
The accident occurred yesterday morning.
その事故は昨日の朝に起こった。
happen で「(まえぶれれもなく)起こる」漠然としたことが起こる
What happened?
何が起こったの?

細かいニュアンスは置いておいて、3. happen / 4. occur は単独で「起こる」なので、(  )の前に
about がある時点で消す。

後は、take place か come about のどちらかを知っていれば、正解できるでしょう。

ちなみに It came about that ~. は It が形式主語で、that 以下が真主語になっています。

【正解】1

問6

問題次の問いの (   ) に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問6
Could you call me back if (  ) not convenient for you to talk now?

1. we are / 2. it is / 3. you are / 4. I am

【解説】

「もし今、話をするのが不都合なら、電話をかけなおしていただけませんか」

It ─ for … to ~. で「… にとって ~ するのは ─ だ」の形式主語のパターンです。
簡単すぎて、逆に警戒してしまいますね。

ちなみに convenient は「主語にできない形容詞」の一つです。

人を主語にできない形容詞

dangerous / difficult / impossible / convenient / comfortable / necessary …… など

これらの単語があれは、主語に人称代名詞が使われている選択肢を、消すといいかもしれませんね。

【正解】2

問7

問題次の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問7
I (  ) go to the seaside this summer. I’ve had enough of the mountains.

1. rather / 2. would rather / 3. prefer / 4. would prefer

【解説】

「私はこの夏は海辺に行きたい。山はもう十分です。」

まずは prefer から見ていきましょう。prefer は次のように使うことが多いです。

prefer A to B / BよりAが好きだ

I prefer tea to coffee.
私はコーヒーより紅茶の方が好きだ

prefer は「~の方を好む」という動詞です。なので、後ろに動詞を取るなら、不定詞か動名詞の形になるはずです。今回の問題では(  )の後ろは go という、動詞の原形ですので、prefer が関係する 3. prefer / 4. would prefer は違います。

rather 自体は「少し、かなり、結構」の意味を持ちます。あいまいな単語で、前後の文脈から意味を推測します。ですので、「まぁまぁ」としておくと、それなりにニュアンスはつかみやすいかと思います。

It is rather warm today.
今日はまぁまぁ暖かい

そして rather は次のような形で使うことが多いです。

rather A than B = A rather than B / BというよりAだ

The color is rather pink than red. = The color is pink rather than red.
その色は赤というよりピンクだ。

would rather do (than ~) / (~するより) むしろ … したい

would rather で一つの助動詞と考えてもいいかもしれません。would rather not で「むしろ~したくない」となります。

I would rather not go shopping alone.
私はむしろ一人で買い物に行きたくない。

今回の問題では、「(山よりは)むしろ海に行きたい」ということですから、2. would rather が正解となります。

【正解】2

問8

問題次の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問8
A good teacher allows students (  ) some things for themselves.

1. discover / 2. discovered / 3. to discover / 4. discovering

【解説】

「良い先生は、生徒に彼ら自身で物事を発見させる」

「allow 人 to 不定詞」で「~に…させる」の意味です。ということで、正解は 3. to discover です。

この問題文を let を使って書き換えるとこうなります。

A good teacher lets students discover some things for themselves.

ニュアンスは違いますが、だいたい同じような意味です。ポイントは let は原形不定詞になることです。

この問題はこの「let 人 原形不定詞」のパターンと混同させたかったのでしょう。

~させる系で、原形不定詞を取るのは「make / have / let」の3つです。使役動詞「make / have / let」のニュアンスの違いも確認しておきましょう。

【正解】3

問9

問題次の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問9
We had a lot of trouble with our house. (  ), we decided to move out.

1. In the end / 2. From the end / 3. To the end / 4. On the end

【解説】

「私たちは家に多くのトラブルがあった。(  )、私たちは引っ越すことを決めた」

1. in the end / 最終的に
In the end, he did not come.
結局、彼は来なかった。
3. to the end / 最後まで
You don’t have to stay to the end.
あなたは最後までいる必要はありません。
4. on the end / 端に
There’s a little plaque on the end.
端には飾りがついている。

from the end は、to the end に対応させて作られた選択肢でしょうか。
ということで、意味的に 1. In the end が正解です。

そのほか end については、このような表現があります。

at the end of ~ / ~の終わりに
He went to Paris at the end of May.
彼は5月の終わりにパリに行きました。

【正解】1

問10

問題次の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。

問10
This morning the whether was fine, so I walked as (  ) as the park.

1. far / 2. well / 3. good / 4. long

【解説】

「今朝の天気は良かった、それで私は公園(  )歩いた」

as far as ~ で「~まで」の意味になります。ということで、1. far が正解です。

as far as には「~する限り」の意味もあります。それに関しては、「as far as と as long as の見分け方」が問題になることがよくあります。

まず簡単に言うと、as far as ~ と as long as ~ の違いは、「as long as ~ = 条件 / as far as ~ = 範囲」となります。

The rumor is not true as far as I know.
そのうわさは、私の知る限り本当です。
You may go out as long as you come back soon.
すぐに帰ってくるなら、出かけてもよいです。

これに意識を取られてしまった人は、as long as に「~まで」の意味があることに、思いが至らない人がいたかもしれませんね。

ちなみに as well as は「A as well as B / BだけでなくAも」となります。

My father can speak French as well as English.
私は父は英語だけでなく、フランス語も話せます。

3. good は、2. well と対応させただけの、ダミーの選択肢ですね。

【正解】1

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