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宿題をやらない子供をやらせるようにする方法

宿題 教育・子育て

宿題をやらない子供がいます。さて彼らは、なぜ宿題をやってこないのでしょうか。個々の理由もあるでしょうし、その時々の事情もあるでしょう。ですが、そんな中には本質的に改善することができる、何かがあるかもしれません。

宿題をやらない子供の原因と、その改善方法を考えてみましょう。

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中学生になると、宿題をやらなくなる?

私が担当している小学生は、ほとんど宿題をやってきます。ところがそんな子たちが中学生に上がると、徐々にきちんとやってこない人が増えてきます。なぜ中学生になると、宿題をやってこなくなるのでしょうか。

原因はいろいろあります。まず思いつくのは、中学になるとクラブ活動が本格化します。特に運動クラブには、本気で活動しているところもあります。練習が終わるとくたくたになって、家に帰ると勉強どころではない、なんていう人もいます。

また中学にもなると、肉体的にも精神的に成長します。いわゆる第二次性徴期です。そんな中で興味の幅が広がります。一番大きなものは異性への関心です。相対的に勉強や宿題への関心は減っていきます。

また年齢を経ることによって、悪い意味で知恵が働くようになります。何かしらの言い訳をすれば、それで通用すると考えるようになり、その言い訳を考える頭ができるようになります。

真面目に宿題に取り組む人

もちろん中学生だからといって、みんながみんな宿題をやらなくなるわけではありません。ちゃんとやる子もいます。なぜ彼らは、真面目に宿題に取り組むのでしょうか。

まずそういった子は、性格的におとなしい人が多いです。あまりキャッキャと騒ぐタイプではありません。偏見があるかもしれませんが、おとなしい子の場合、カラオケだの USJ だのそういった行動的な活動が少なめです。その分勉強に目が向きやすいのはあるかもしれません。

ですが、そういったことよりももっと大きな要因が、実はあるのです。

宿題を意識させるために

宿題をやらないといっても、「今日は宿題をしないぞ」と、意識しているわけではありません。単に忘れているのがほとんどです。忘れているということは、宿題に対する意識が低いのです。

つまり宿題をやらせるには、宿題に対して意識をさせる必要があります。では、その意識をさせるためには、どうすればいいのでしょうか。

よくあるのは宿題を忘れたら、罰を設けることです。ドラえもんののび太は、宿題を忘れて廊下に立たされていました。これは宿題をやらせるという点では、確かに効果はあります。ですが果たしてそんなことで、宿題をやる意味があるのでしょうか。

宿題をやらせることが目的になってはいけません。あくまで宿題は、授業の復習のための手段に過ぎないのです。

宿題を忘れたら、授業後居残りをしてやらせる、というのも同様です。罰があるから宿題をしなくてはいけないという意識では、身になるものも身になりません。

また、居残りして宿題をやったとして、それは次の授業が終わった後のことですから、前の授業の復習という宿題の目的からは外れています。

結局、宿題を忘れたら叱られるといった、罰で宿題を意識させても、意味がないのではないでしょうか。

先生との関係性

では、前向きな気持ちで宿題を意識させるには、どうすればいいのでしょうか。これのポイントは「先生」です。もちろん宿題を出すのは「先生」です。その先生と生徒との関係性が、実は宿題をやってくるかどうかの大きなポイントなのです。

ここに着目すると、これまで述べてきた「小学生の時は宿題をやるが、中学生になるとやらなくなる」という不思議や、「性格的におとなしい子の方が宿題をやってくる」という謎が理解できます。

小学生の頃って先生は絶対的ですよね。信頼が大きいからこそ、言われたことは素直にこなします。中学生になると、そこが少し崩れてきます。反抗期とまではいかなくても、自我の芽生えがあります。先生の絶対感が薄れるのに比例して、宿題の意識も薄れてしまいます。

またおとなしい子についてですが、先生と距離が近いことが多いです。活動的な子は友人関係に忙しいです。それに対しておとなしい子は、友人関係が少し割り引かれる分、先生との関わりが強い傾向にあります。「先生、先生」と懐いてくる子は、そういう子が多いです。

そのように先生との距離が近い子は、宿題をやってきます。単に意識に残りやすいのもあるでしょうし、褒められたい、認められたいという意識も強いのではないかと思います。

家庭でできること

宿題をやるかやらないかは、「先生」との関係性による部分も大きいです。

では「うちの子が宿題をやらないのは、先生のせいだ」としてしまうのでは、生産性がありません。なにか家でできることはないのでしょうか。

もちろんあります。それは学校なり塾なりの「勉強」を話題にすることです。直接的に「今、宿題ってどういうのが出ているの?」と聞いてもいいでしょう。あるいは「どういう勉強を今やっているの?」という質問でもいいでしょう。

別に「宿題をやりなさい」という必要はありません。それでは逆に反発を起こさせます。ただそこに意識を向けるように、誘導するのはとても有効です。

また子供と先生との関係性の面では、先生への文句を子供の前で言わないようにするのも大切です。宿題をやってこない子の家庭と、子供を交えて三者面談をするとき、学校の先生に対する苦情が親から出ることがよくあります。

そういうとき、私は「おそらく、家では塾の文句も言われているんだろうなぁ」と思いながら聞いています。心の中に不満を持たれるのは仕方ありません。ですが、子供の前で口に出して言わないでいただきたいです。

それを子供に聞かれると、先生の重要度が下がっていきます。と同時に宿題の重要度が下がっていきます。結果としてそういうところからも、宿題をしない可能性が強まるのです。

まとめ

「宿題をやらない子供をやらせるようにする方法」ということで、思うところを書いてみました。宿題をやるかやらないかは、宿題に対する意識付けです。そしてそれは「先生」との関係性にもよる部分も大きいです。

ですから宿題を出す側としては、しっかり影響力を持てるように努力する必要があります。

家庭でできる部分としては、宿題を含め「勉強」に対して意識を向けさせるようにすることが有効です。また先生への重要度を下げないように、むしろ上げるように話すことが有効です。

たまに生徒から「『先生って、とても親切な人ね』ってお母さんが言ってたよ」などと言ってもらうことがあります。とてもありがたい話です。そういう話をしてくれる生徒は、間違いなく宿題をきちんとやってきます。

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