普通、関係詞は先行詞の直後に置かれます。ですが、関係詞と先行詞が離れることもあります。ではどういう時に、関係詞と先行詞が離れるのでしょうか。
今回は、分詞や前置詞などで後置修飾が行われる場合に、関係詞と先行詞が離れるパターンを確認していきます。
関係詞と先行詞は、どういうときに離れるの?
次の各文の ( ) に入る最も適当なものを ア~エ の中から1つ選びなさい。
We saw a man walking down the street ( ) we were sure had robbed the bank the day before.
ア. who / イ. whose / ウ. whom / エ. which
これは関係代名詞の問題ですね。( ) に関係代名詞が入るんですね。ということは ( ) の直前に先行詞があるわけだな。
えっと、ということは the street が先行詞になる。street は「人」ではないから、人を先行詞にとる「ア. who」と「ウ. whom」は、この時点で消すことができるね。冴えてるなぁ~♪
うーん、横着しようとせずに、ちゃんと問題文の意味を取らないとだめですよ。この問題は、「関係詞と先行詞が離れるパターン」の問題なんですよ。
え? 関係詞の直前に、先行詞が来ないことってあるのですか? まぁ、とりあえず訳をしてみようかな。
( ) の前までは……「私たちは通りを歩いている男を見た」って感じですね。( ) の後ろは「間違いなく、おとつい銀行強盗した」……
そうかぁ~「通り」が銀行強盗をしたら変だもんね。ということは、先行詞は man だったんですね。
そうです。そのとおり! この文には a man を修飾する walking down the street があります。意味がわかりづらくなるので、それらはくっつけておく必要があります。そのために、関係詞と先行詞が離れてしまったんですね。
挿入句に注意しよう
先行詞が「人」ということは「ア. who」か「ウ. whom」のどちらかだね。 ( ) の後ろが we were ~ になっている。「主語+動詞」から始まっているから、関係詞が主格の「ア. who」はありえない。
わかりました。正解は「ウ. whom」です。
違います。そこまで行って間違えちゃったのね。we were sure は「確かに / 間違いなく」という意味だけど、挿入句と呼ばれるものです。この問題は、わかりづらかったら、挿入句をはずして考えるといいですよ。
we were sure をはずして考えると、( ) had robbed the bank the day before. になるね。あ、 ( ) の後ろが動詞だ。ということは、関係詞は主格の「ア. who」でよかったのか。
はい、それで正解です。ちなみにこの英文を、頭から順番に訳していけば、こうなりますよね。
私たちは通りを歩いている男を見たんです。(その男は) 間違いなく前日に銀行強盗していました!
そこから素直に考えると、案外あっさり正解の「ア. who」がでてきそうな…… 気がしないですか?
( ) に「その男は」が入るとすると、「人」で「主語」だから、確かに使われる関係詞は who になりますね。
コメントをどうぞ
逆ですよ。文の構成を考えないと、この文章は理解しにくいでしょうね。第三文型だ、目的語は、a manと分かるなら、容易に答えは見つかります。答えは、who です。
主語 We
動詞 saw
目的語 a man
目的語の修飾1 walking down the street
目的語の修飾2 who we were sure had robbed the bank the day before.
一つ分かり難いのは、挿入のwe were sure です。
文型と文章構成は、理解の基礎です。
おっしゃる通り、文の構成を考えなくていいなんてことはありませんよね。
少し表現を修正しました。
ご指摘ありがとうございます