不定代名詞 another / other の用法

another と other はともに「別の」という意味ですよね。何がどう違うのですか？「形が違う」というのは、なしでお願いします。

まず使える品詞に違いがあります。another は「形容詞」と「代名詞」に使えます。それに対して other はそれ単独だと「形容詞」にしか使えません。

そのほかにはいろいろ細かい用法がありますので、それぞれ例文を使いながら確認していきましょう。

another の用法

まずは another について見ていきましょう。

another の意味は「別のひとつ (の)」です。冠詞や形容詞は付きませんし、複数形もありません。another
には「代名詞」と「形容詞」の用法があります。

Could you show me another?
別のものを見せていただけますか（代名詞）
Please give me another chance.
もう一度チャンスをください（形容詞）

another が「ひとつ」ということは an other と考えればいいのですかね。

次は other を見ていきましょう。

other の意味は「別の～」です。other は形容詞として使います。

I have no other purpose.
別の目的はありません。

ふむふむ。other 単独で、名詞として使うことはないんですね。

others の意味は「他のもの」です。others には形容詞用法はなくて、代名詞として使われます。

Do you have any others?
他のものはありますか。

other が「形容詞」で others が「代名詞」になるんですね。ややこしいですね。複数形になっているということは、「他のやつもいくつか見たい」というニュアンスかな。

We have two dogs. One is black and the other is white.
私たちは2匹犬を飼っています。一匹は黒でもう一匹は白です。

Please bring the others.
残りを持ってきてください。

the があると、残り全部の意味になるんですね。これは「代名詞」の用法ですね。

I can’t find the other shoe.
もう一方の靴が見つからない。

I threw away the other books.
私は残り全部の本を捨てました。

考え方はさっきと同じですね。the があるので、残り全部。後は単数か複数かの違いですね。こちらは「形容詞」としての用法ですね。

最後に慣用表現を見ておきましょうね。

代名詞として他動詞や前置詞の目的語になります。

They smiled at each other.
彼らはお互いに微笑んだ。(at を忘れやすい！)

The one is better than the other.
前者より後者の方が良い

They arrived one after another.
彼らは次々に到着した。

To say is one thing, and to do is another.
言うこととやることは別物だ。

On the one hand he is kind, but on the other hand he is lazy.
一方では彼は親切だが、他方では怠け者だ。