比較に関する慣用表現を「原級を含むもの」「比較級を含むもの」「ラテン語系のもの」などに分類しました。それぞれ例文を使いながら確認していきましょう。
原級を含む慣用表現
not so much A as B / AというよりむしろB
She is not so much a singer as an actress.
彼女は歌手というより女優です。
彼女は歌手というより女優です。
not so much as+動詞 / ~さえしない
She cannot so much as write her own name.
彼女は自分の名前さえ書けない。
彼女は自分の名前さえ書けない。
この2つは形がそっくりなんですよね。本当に紛らわしいね。
as+原級+as possible = as+原級+as one can / できるだけ~
She studied English as hard as possible.
= She studied English as hard as she can.
彼女はできるだけ一生懸命英語を勉強しました。
= She studied English as hard as she can.
彼女はできるだけ一生懸命英語を勉強しました。
書きかえ問題として、テストによく出題されます。
比較級を含む慣用表現
比較級+and+比較級 / ますます~
It is getting warmer and warmer day by day.
日に日にますます暖かくなってきます。
The story got more and more interesting.
その物語はますます面白くなってきました。
日に日にますます暖かくなってきます。
The story got more and more interesting.
その物語はますます面白くなってきました。
比較級が「more+原級」の形の場合は、「more and more+原級」になります。
the+比較級 ~, the+比較級… / ~すればするほど…
The more you have, the more you want.
持てば持つほど欲しくなります。
持てば持つほど欲しくなります。
(all) the+比較級+for (because) ~ / ~だからよりいっそう…
She’d work all the harder for her child.
彼女は子供のために、いっそう仕事を頑張るだろう。
彼女は子供のために、いっそう仕事を頑張るだろう。
for と because の使い分けはどうなりますか?
for の後は「句」がきます。because の後は「節」がきます。
none the less for (because) ~ / ~だがやはり…
I love her none the less for her faults.
彼女に欠点はあるが、やはり私は彼女を愛しています。
彼女に欠点はあるが、やはり私は彼女を愛しています。
形はさっきのやつと似ていますね。
no more than 構文
no more (less) than+数詞 / ~しか (~も)
話し手の主観をあらわす言い方です。数は数詞であらわす数字どおりですが、それを少ないと思えば
more を使い、多いと思えば less を使います。
I have no more than ten books.
私は10冊しか本を持っていません。
I have no less than four brothers.
私は4人も兄弟がいます。
私は10冊しか本を持っていません。
I have no less than four brothers.
私は4人も兄弟がいます。
not more (less) than+数詞 / せいぜい~ (少なくとも~)
数は、数詞であらわす数字以下 (以上) を表します。
It is not more than two miles to the village.
村までせいぜい2マイルです。
He has not less than five children.
彼は少なくとも5人は子供がいます。
村までせいぜい2マイルです。
He has not less than five children.
彼は少なくとも5人は子供がいます。
no が「ちょうど」、not が「以上・以下」になるんですね。
鯨の公式
A is no more B than C is D / A が B でないのは C が D でないのと同じだ
※ B と D が同じなら D は省略します
Whale is no more a fish than a horse is (a fish).
鯨が魚でないのは、馬が魚でないのと同じだ。
鯨が魚でないのは、馬が魚でないのと同じだ。
A is no less B than C is D / A が B なのは C が D なのと同じだ
※ B と D が同じなら D は省略します
A whale is no less a mammal than a horse is (a mammal).
鯨が哺乳類なのは、馬が哺乳類なのと同じだ。
鯨が哺乳類なのは、馬が哺乳類なのと同じだ。
俗に「鯨の公式」と呼ばれるパターンですね。これは相手が「鯨って魚だよね」とかの話があって、それに対してツッコミを入れているんですよね。イメージとしては「鯨は魚と違うよ! 馬が魚って考えてみなよ」って感じなんですね。
ラテン語系の比較
than の代わりに to をつかう比較
語尾が -or で終わる比較の意味を含む形容詞のときは、than の代わりに to を使って比較します。
This watch is superior to that one.
この時計はあの時計よりも優れています。
この時計はあの時計よりも優れています。
「ラテン語系の比較」と言われているやつですね。-or で終わる比較の意味を含む形容詞には、どういうものがありますか。
-or で終わる比較の意味を含む形容詞にはこういうものがあります。
senior (年上の) / junior (年下の) / superior (優れている) / inferior (劣っている)
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