集合名詞とは、いくつかのものが集まってできた集合体を指します。集合名詞は、単複同形の名詞と混同しやすいです。「単数扱いになるもの」「複数扱いになるもの」「対象の見方によって用法が変わるもの」に分類して、それぞれどのような用法なのかを解説します。
集合名詞とは
集合名詞とは、いくつかのものが集まってできた集合体を指します。集合名詞は、単複同形の名詞と混同しやすいので注意しましょう。
えー、どんなのがあるのですか?
大きく分けて二つあります。「単数形のみ」か、「複数形もある」かです。また「単数形のみ」の場合さらに二つに分類され、その単語が「単数扱い」か、「複数扱い」かに分けられます。
単数形のみで単数扱いする集合名詞
形は単数形のみで、単数扱いする集合名詞には、このようなものがあります。
furniture (家具)、baggage (手荷物)、jewelry (宝石)
※「多い / 少ない」は much / little を使ってあらわします。数をあらわすときは a piece of / two pieces of などを使います。
There is much furniture in my room.
私の部屋には家具がたくさんある。
私の部屋には家具がたくさんある。
色々な種類のものがあって、それらをひっくるめた総称ですね。「家具」っていっても、「机」や「椅子」「タンス」などいろいろありますもんね。
単数形のみで複数扱いする集合名詞
形は単数形のみで、複数扱いする集合名詞には、このようなものがあります。
police (警察)、cattle (牛)、people (人々)
※ people は「国民・民族」の意味の場合は普通名詞扱い。
The police are looking for the man.
警察はその男を探しています。
警察はその男を探しています。
集団でまとまって行動する感じですね。組織として動くイメージかな。
1人や1頭をあらわすときは、このように表現します。
警官1人をあらわす場合 → police officer / police man
牛1頭をあらわす場合 → cow / ox
牛1頭をあらわす場合 → cow / ox
As soon as he saw a police officer, he ran away.
彼は警官を見ると、すぐに逃げた。
The cow is pulling a cart.
牛が荷車を引っ張っています。
彼は警官を見ると、すぐに逃げた。
The cow is pulling a cart.
牛が荷車を引っ張っています。
対象の見方によって用法が変わる集合名詞
まとまりで考えるか、構成員一人一人で考えるかによって、用法が変わる集合名詞には、このようなものがあります。
family / 家族、audience / 聴衆、class / クラス、committee / 委員会、crew / 乗員、crowd / 群衆、team / チーム
1つのまとまりと考える場合は、普通名詞と同じく、単数形・複数形があります。
My family is large.
私の家族は大家族です。
Twenty families are living here.
20家族がここに住んでいます
私の家族は大家族です。
Twenty families are living here.
20家族がここに住んでいます
家族単位で考えていますね。お父さんが…お兄ちゃんが…という、家族内の一人一人のことは、ここでは考えていません。
それに対して、構成員一人一人で考える場合は、形は単数形でも複数扱いです。
My family are well.
私の家族は元気です。
私の家族は元気です。
「お父さん、お母さん、お兄ちゃん、お姉ちゃん、それぞれ元気です」という感じですね。そう考えると、この family は複数扱いじゃないと気持ち悪いです。
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