「…と同じくらい~」と2つのものを比べて同じ程度であることをいうとき、英語でどのように言えばよいのでしょうか。原級を使った比較表現を学習するとき、サンドイッチ方式と習うことがあるそうですが、果たしてそれでよいのでしょうか。as ~ as の表現を解説します。
原級の表現
わたしはあなたと同じくらい速く走ることができます。
原級を使った比較を習いました。as と as で形容詞や副詞を挟むんですよね。サンドイッチ方式だって言ってましたよ。
サンドイッチ方式って教わったのですか!……まぁ、それで問題が解けるのならいいんだけど、とりあえずやってみましょうか
形容詞
(Nicole Kidman / as /are / as / beautiful / you / . )
「ニコール・キッドマンと同じくらい」だから Nicole Kidman を最後にして、「同じくらい美しい」ということは、beautiful を as と as で挟むんだから、as beautiful as になって、英語の文は「主語+動詞」で始めるから、You are から始めるってことは……
ふむ、確かにできているね。では次の問題に挑戦してみよう。
副詞
(as / mother / early / got / I / my / up / as / . )
「母と同じくらい」だから my mother を最後にして、「同じくらい早く」ということは、early を as と as で挟むんだから、as early as になって、英語の文は「主語+動詞」で始めるから、I got up から始めるってことは……
ふむ、確かにできているね。では次の問題に挑戦してみよう。
as と as は違う言葉
(I / as / as / have / books / you / many / . )
「あなたと同じくらい」だから you を最後にして、「同じくらいの数」ということは、many を as と as で挟むんだから、as many as になるよね。
英語の文は「主語+動詞」で始めるから、I have から始めるってことは…… I have as many as you. あれ? books はどうしたらいいんだろう?
「私は本を持っています」だから、こうなるのかな。
違いますよ。正解はこうです。
え? books の場所はそこなんですか? でも as と as で形容詞か副詞を挟んで、そのことについて後にくる語句と「同じ」ってなるんでしょ。
だったら as many as にならないといけない……いや、今回の問題は many books について「同じ」ってなるのだから、これでいいのか……うーん、わけが分からなくなってきました。
そもそも as と as で挟む、サンドイッチ方式という考え方が変なんですね。
まず2つある as のうち、前にある方の as は「同じくらい~」という「副詞」です。なので「形容詞」か「副詞」を修飾します。
だから、as many となりますよね。これで「同じくらい多い」の意味です。ここまで大丈夫?
なんとか。
後ろにあるほうの as は「~と比べて」という「接続詞」です。その後には文が続きますが、前半の文と繰り返しになるような部分は省略されます。
だから本来は as you have many books なんですが、have many books の部分は省略されて、as you になります。これで「あなたと比べて」の意味です。
I have as many books as you.
私はあなたと比べて同じくらい多くの本を持っています
→ 私はあなたと同じくらい多くの本を持っています
うーん、なんかピンとこないなぁ。
more … than ~ と同じ
では、この文を見てみましょう。
この映画はあの映画より人気があります。
This movie is as popular as that one.
この映画はあの映画と同じくらい人気があります。
これの more が最初の as で、than が後ろの as と考えたらどうでしょう。同じ感じですよね。
そういわれるとそうですね。「アズアズ」なんて言っていたから、同じ単語のイメージでしたが、more と than と考えると別物の気がしてきました。
サンドイッチ方式で解ける問題はありますが、この原級の表現をしっかり理解していると、「so+形容詞+a+名詞」「such+a+形容詞+名詞」にもつながるんですね。ぜひ頑張ってもらいたいですね。
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