問1
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問1
I understand ( ) of our students are working part-time in the evening to pay their school expenses.
1. almost / 2. any / 3. anyone / 4. most
【解説】
まず 2. any と 3. anyone の2つの any チームについて考えてみましょう。any of ~ で「~のだれでも(どれでも)」という表現になります。これを入れてみると「学生たちの誰でも夜に働いている」と意味が通じそうな気がしますね。
しかしこの any の「誰でも」というのは、集団のどの一人を選んだとしても・・・という「誰でも」ですので、単数扱いになるのです。すると後ろに来る be動詞が are であるのは変ですね。
続いて anyone ですが、これはanyone of ~ の形では使うのはよろしくないそうです。もし「学生たちの誰でも」と言いたいなら、先ほど出てきた any of our students の形で表せばよいですし、あるいは any one of our students 「生徒たちのどの一人でも」とすべきだということです。
とはいえ言葉は変わりゆくものです。anyone of our students と言ったり書いたりする人もいるそうです。ですが、そうだとしても anyone は・・・やはり単数扱いなのです。ということでこの選択肢もダメとなります。
そこで残った 1. almost と 4. most です。意味はどちらも「ほとんど」です。この2つの単語の違いは何なのでしょう?
実は品詞が違うのです。almost は「副詞」です。それに対し most には「名詞」の用法と「形容詞」としての用法があります。
形容詞として使う場合は「most people / ほとんどの人々」のように、名詞の前において使います。名詞として使う場合は「most of the people/ほとんどの人々」というように使います。
問題文の ( ) の位置を確認してみましょう。この位置には名詞がきますね。よって副詞である 1. almost はここに入れることができません。よって正解は 4. mostとなるのです。
ちなみに1997年のセンター試験にこのような問題が出題されていました。
“Well, ( ) Japanese people don’t use English in every life.”
1. almost / 2. any / 3. most / 4. none
正解は分かりますね。形容詞の most です。
【正解】4
問2
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問2
Of the seven people here now, one is from China, three are from the US, and ( ) from France.
1. other / 2. others / 3. the other / 4. the others
【解説】
・・・( )には「残り」という言葉が入りそうですね。
「残り」をあらわす [other] の使い分けです。
the なしグループ | the ありグループ | 意味 | |
---|---|---|---|
単数グループ | another | the other | 「残りの一つ」 |
複数グループ | others | the others | 「残りのいくつか」 |
意味 | 「残り全部ではない」 | 「残り全部の」 |
上記の表を見てもらえれば分かりますが、「残り」の意味で other を単独で使うことはありません。[the]がないパターンでは [another] になります。ちなみに another は冠詞の [an]+[other] でできている語です。そこで選択肢 1. other を消すことができます。
上記の表を簡単にまとめますと、まず [the] があると「残り全部」を表します。今回の問題ですと「残り」の人数は、「7人-1人-3人=3人」となります。次に [s] があるかないで単数か複数かを使い分けます。つまり今回の問題の「残り全員」は「3人」で複数ですから、3. the other はあり得ないことになります。
候補は複数の [s] がある 2. others か 3. the others に絞られました。次に話の流れから当然「残り」というのは「残り全員」という意味ですから選択肢 4. the others が正解ですよね・・・と言っても、いやいやフランス人は「残りのうちの何人か」かもしれないぞ、とおっしゃる人がいるかもしれません。
しかしもしそのような状況を言いたいなら、素直に two are from France. と言えばよいでしょう。あるいは others を使いたいなら two others are from France. となるかもしれません。
others は「他の人々・もの」という漠然とした複数を表したり、[some~, others~]の形で「~もいれは、~もいる」という表現で使われたりします。ということで今回の問題では合わないということです。
【正解】4
問3
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問3
My brother ( ) have been very popular when he was a high school student. He still gets lots of New Year’s cards from his former classmates.
1. must / 2. ought to / 3. should / 4. would
【解説】
選択肢はすべて助動詞で、問題文の空欄の後には「have+過去分詞」が続きますので、これは「助動詞+have+助動詞」のパターンと分かります。
「助動詞+have+助動詞」の形は、過去の事柄に対して現在の時点から推量したり非難・後悔したりすることを表します。せっかくなのでそのパターンをまとめてみましょう。
「~だったに違いない」
may+have+過去分詞
「~だったかもしれない」
cannot+have+過去分詞
「~だったはずがない」
should(ought to)+have+過去分詞
「(当然) ~したはずだ」「(当然) ~すべきだったのに・・・」
need not+have+過去分詞
「~する必要がなかったのに・・・」
上の表に選択肢 4. would が含まれていません。では「would+have+過去分詞」の形がないのかというと、実は存在します。ですがそれは「仮定法過去完了」の表現ですので、今回は関係ないですね。
また上の表を確認すれば分かりますが、「should+have+過去分詞」と「ought to+have+過去分詞」は同じような意味になります。
「~したはずだ」の意味では普通は should を使うことや、ought to のほうが should より「すべき」の意味が若干強い、など違いはあるそうですが、センター試験で問われるようなものではありません。
ですので「この2つの意味の違いは何だったかな?」なんて考えること自体時間の無駄ということです。むしろ同じ意味の単語が選択肢にあるなら、両方とも間違いの選択肢だと判断できるとしてもよいかもしれません。
また「should have been very popular」だと「当然人気があったはずだ」となります。たとえば「優しいから当然人気がある」「男前だから当然人気がある」とは言えます。しかし今回の問題に当てはめて考えると、「年賀状がたくさん来るから当然人気がある」となってしまいます。
これは少し変だと感じませんか? 実は原因と結果が逆転しているのです。「人気があるから当然年賀状がたくさんくる」なら大丈夫ですね。
ということで問題の英文は「人気があったに違いない」となり、選択肢 1. must が正解となります。
【正解】1
問4
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問4
Eric’s friends, Minoru and Sachiko, will be here at seven this evening. He ( ) doing his homework by then.
1. has been finished / 2. has finished / 3. will have finished / 4. would finish
【解説】
まず選択肢1. has been finished ですが、「be動詞+過去分詞」と受け身の形になっています。主語が
he ですから、「彼が終わらせられる」となると変ですよね。「終わらせられる」のは「宿題」であるべきです。ですので 1. は間違いと分かります。
次に 4. の would finish ですが、せっかくなので[would]の用法についてまとめてみましょう。
He wouldn’t study English. / 彼は英語を勉強しようとしなかった。
・丁寧な表現(丁寧な依頼や勧誘など)
would you pass me the salt? / 塩を撮っていただけませんか?
・過去の不規則な習慣的動作
I would often go to the shop. / 私はよくその店に行ったものだ。
・仮定法過去
If I were rich, I would buy the car. / もし私がお金持ちなら、その車を買うのになぁ。
問題文の1文目が過去形ではないですから、would が「過去」をあらわすのはおかしいですね。丁寧な表現というのも変です。最後の仮定法過去ですが、[by then] が先の時点を表していますのであり得ません。ということで、4. も間違いと分かります。
残るは 2. has finished の現在完了と、3. will have finished の未来完了です。先ほど言及しましたが、[by
then] が「夕方7時までに」と未来を表しますので、正解は 3. となります。
未来完了と [by] は非常に相性が良く、ペアで出てくることがよくあります。この問題に解答手順としては、この [by] に注目して正解は 3. の未来完了ではないかとあたりをつけたうえで、他の選択肢が違うことを確認するという流れが実践的だと思います。
【正解】3
ついでに練習問題を1つ。
1. will leave / 2. will have left / 3. have left / 4. leave
この問題の正解は「2」です。by と未来完了の相性の良さがわかりますか? まぁ、絶対ではないんですけれどね。
問5
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問5
Our family doctor suggested that our son ( ) a complete medical checkup every year.
1. get / 2. getting / 3. is getting / 4. to get
【解説】
( ) があるのは that節になりますので、そこには主語と動詞が必要です。2. getting は分詞ですし、4. to get は不定詞ですから、これだけでは動詞の扱いにはなりません。まずはこの2つが選択肢から外すことができるでしょう。
次に 3. is getting ですが、文末が「every year / 毎年」ですね。現在進行形とはその字のとおり現在に進行中の動作に使う表現です。「毎年」健康診断を受けることが、現在進行中の動作なはずがありませんよね。
となると最後の 4. get が正解・・・と思わせておいて、主語が our son と三人称なのに、三単現のs がありませんね。いやその前に主節の動詞が suggested と過去形なので、従属節の that節の動詞が get の過去形である got になるのではないのか? などなどいろいろ疑問が起こるでしょう。
実はこれは「仮定法現在」と呼ばれる用法で、「要求・命令・主張・決定・提案」などをあらわす動詞や形容詞に続く that節の中では動詞の原形が使われるというものなのです。これは主節の動詞がどの時制であっても、また従属節の主語の人称や単数複数にかかわらず従属節の動詞は「原形」になるのです。
なかなかピンとこない人は
と should が省略されていると考えるのがよいでしょう。というよりも should がある表現はイギリス英語では普通に使われているそうで、省略されているのはアメリカ英語なのだそうです。
ということで動詞の原形で何の問題もないということで、選択肢 1. get が正解となります。
【正解】1
問6
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問6
Japan ( ) of four large islands and many small islands.
1. consists / 2. contains / 3. forms / 4. organizes
【解説】
2. contain は「~を含む」、3. form は「~を形作る」、4. organize は「~を組織する」という訳です…が、実は訳はこの問題にそれほど意味はありません。2~4 の選択肢の訳に「~を」というものがついていることに注目してください。これらの単語はすべて「他動詞」なのです。
動詞には二種類あります。「他動詞」と「自動詞」です。
この play は「他動詞」です。play という動詞の後ろに直接 tennis という「目的語」が置かれています。このように動詞自体に「~を」の意味を含み、その後ろに直接名詞が置かれるような動詞を「他動詞」と言います。
この go は「自動詞」です。この動詞の文は主語と動詞だけで文が成り立ちます。ただ、実際は I go to Tokyo. のように修飾語句がつくことが多いです。その修飾語句は先ほどの「目的語」とは違い直接動詞の後ろに直接「名詞」が置かれるのではなく、「前置詞+名詞」の形になっていることに注目しましょう。
よくある勘違いに次のようなものがあります。すべての動詞が「他動詞」と「自動詞」のどちらかに分類されるという勘違いです。実際には多くの動詞が「他動詞」としての用法と「自動詞」としての用法を併せ持っています。しかし中には「他動詞」のみの用法を持つ動詞や「自動詞」のみの用法を持つ動詞があり、それらがテスト等で狙われるのです。
1. consist は consist of ~ の形で「~から成る」、consist in ~ の形で「~に存在する」となります。つまり consist は「前置詞」を伴って修飾語句がつく「自動詞」なのです。ということで正解は 1. となります。せっかくなので「自動詞と間違えやすい他動詞」と「他動詞と間違えやすい自動詞」もチェックしておきましょう。
【正解】1
問7
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問7
Did you have a chance to meet your grandfather ( ) the winter vacation?
1. during / 2. inside / 3. on / 4. while
【解説】
2. inside は「~の内側」という意味です。winter vacation を何か空間的なものと考えるなら inside もありでしょうが、普通「冬休み」のイメージといえば過去から未来へ続く直線の一部分 (線分) ですよね。
また 3. on は「曜日・日付」などに使われます (on Monday / 月曜日に)。ということで、この2つの選択肢はパパッと消してしまいましょう。
少し迷うのが 1. during と 4. while です。どちらも期間を表し、似たような意味になります。しかし決定的に違う点が1つあります。それは後ろに「句」をとるか「節」をとるかです。もう少し簡単に言うと後ろに「主語+動詞」が来るのか来ないのかということです。
4. while は後ろに「節」つまり「主語+動詞」が来ます。
太陽が輝いている間に干し草を作れ (ことわざ)
3. during は後ろに「句」が来ます。今回の問題がまさにそれですね。
夏休みの間
ということで正解は 1. ですね。
ちなみに duringと同じように後ろに「句」が来て「~の間」をあらわす前置詞に for があります。during と for の違いは何なのでしょう? duringは「~間」に起こったでき事をあらわすときに使い、forは「~間」という期間そのものをあらわすときに使うそうです。
【正解】1
問8
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問8
I don’t enjoy going to Tokyo. It’s hard for me to put ( ) all the crowds.
1. away / 2. on / 3. up to / 4. up with
【解説】
put away で「~を片づける、~を取っておく、~を見捨てる」の意味になります。put on で「~を着る」の意味になります。ちなみに「~を脱ぐ」だと take off ですね。
上記2つの選択肢は、数合わせの選択肢と言ったところでしょうか。問題は残りの2つでしょう。put
up to と put up with ・・・この2つの選択肢で迷わせようとしているのは間違いないでしょう。
まず3. からですが、これは put A up to B の形で「AをそそのかしてBさせる」という意味になります。Aの部分には人がはいり、もちろん代名詞の場合は目的格にします。
注意すべきなのはB部分に動詞を使いたい場合です。Bの前の to は前置詞ですので、~ing の形つまり動名詞になるのです。不定詞の流れでうっかり原形にしないよう注意しましょう。
4. の方は put up with で「~を我慢する」の意味です。一語であらわすと endure となります。これもよく見る単語です。ということで語の並びからも意味からも選択肢4が正解ですね。
【正解】4
問9
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問9
When my younger brother and I were children, my mother often asked me to keep ( ) him so he wouldn’t get lost.
1. an eye on / 2. away from / 3. back from / 4. in time with
【解説】
1. については keep an eye on ~ という決まり文句があります。意味は「~を監視する・見張る」です。その後の「弟が迷子にならないように」ということからもこの選択肢が正解のようですね。
2. については keep away from ~ で「~を避ける」という意味になります。一語で言うと avoid ですね。また keep A away from B で「AをBに近づけない」ともなります。「弟が迷子にならないように弟を避ける」というのは、意味的に変ですね。
3. は keep back from で「~から離れる」の意味。keep back A from B で「BからAを取って(隠して)おく」となります。これも keep away from と同じ感じになりますので、意味的におかしいので間違いの選択肢となります。
4. は keep in time with という表現がありません。keep time with だと「~と調子を合わせる」の意味になります。be in time for なら「~に間に合う」ですね。「The watch keeps good time. / その時計は時間が正確です」という表現もありますね。まぁ、何にしても問題文には会いませんので、この選択肢も駄目です。
【正解】1
問10
問題次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の1~4のうちから1つ選べ。
問10
I was offered a good position with a generous salary, but I decided to turn it ( ) because I wanted to stay near my family.
1. around / 2. down / 3. out / 4. over
【解説】
「回る」「改善する」
「家族の近くにいたかったので、オファーを改善する」となるとわけがわかりませんね。
「~を折りたたむ」「(テレビの音・ガスなど) を小さくする」「~を拒絶・却下する」
「家族の近くにいたかったので、オファーを断った」・・・おそらく単身赴任しなくてはいけない、もしくは仕事量が増えて帰りが遅くなることを嫌ったのでしょう。意味としてつながりますので、これが正解ですね。turn down のイメージとして、受け取ったオファーを床に叩きつけて断る感じがありませんか?
「~を追い出す・解雇する」「~を作り出す」「~がわかる」
「~を解雇する」の意味で勘違いさせたかったのでしょうか。
「~をひっくり返す」「~を譲る」「~を取り扱う」
「裏面に続く」というときに[ P.T.O.]と書かれてあることがあります。これは [Please turn over.] の略 で、「ページをめくってください=裏面に続く」ということだそうです。
また今回の問題では turn it down と it が turn down の間に挟まれていますね。これは目的語が代名詞の場合は動詞と副詞の間に挟まれます。これは並び替え問題でもよく出題されますので、覚えておくのがよいでしょう。
【正解】2
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