that にはいろいろな意味や用法があります。特に同格の接続詞 that と関係代名詞の that の使い方がよく似ていますので、訳し方を間違えることがよくあります。同格の that と関係代名詞の that の見分け方を解説します。
従属接続詞の that と、同格の that の見分け方
問題that の用法に注意して、日本語訳をしましょう。
1. The news that he married was true.
1. The news that he married was true.
that は「~ということ」という接続詞でしょ。
違います。従属接続詞の that と考えたんですね。従属接続詞の that 場合は that の前が「I know」とか「I think 」とか、「主語+動詞」の形になっているはずです。
今回の問題では that の前は「The news」と名詞だけですね。だから、これは従属接続詞の that ではありません。
これは同格の that と言って「The news = that he married」の関係を表しています。同格の that は「~という」と訳すといいですよ。
that の前が「主語+動詞」なら「従属接続詞」で「~ということ」と訳す。that の前が「名詞のみ」なら「同格の接続詞」で「~という」と訳す。
ということは、こうかなぁ。
はい、正解です。
同格の that と、関係代名詞の that の見分け方
問題that の用法に注意して、日本語訳をしましょう。
2. The news that we heard was true.
2. The news that we heard was true.
さっきの問題と同じだね。「~という」と訳せばいいんだね。
うーん、違います。一見いけそうな感じですが、なんか日本語が変じゃないですか。
確かに、「私たちが聞いた」のは事実だから、「~という」のは変ですね。
これは that の後ろに注目します。最初の問題では that の後ろには「he married / 彼が結婚した」という完全な文です。
それに対して、今回の問題では that の後ろには「we heard …」と「目的語」がない不完全な文です。ということで、この that は「接続詞」ではありません。実は「関係代名詞」の that だったのです。
接続詞の that は、後ろに完全な文がくる。関係代名詞の that は、後ろに不完全な文がくる。
そうすると、こう訳をすればいいんだね。
はい、正解です。
コメントをどうぞ
同格の接続詞も関係代名詞も形容詞節を作り直前の名詞を修飾しているのですね?そして、それが大きな名詞(名詞節)となり、主語になったりするわけですね?
おっしゃるように、関係代名詞は形容詞節です。
The news [that we heard] was true.
「私たちが聞いた」→「そのニュース」
「そのニュース」という名詞を修飾しているので、形容詞扱いです。
ですが、同格の接続詞は、名詞節です。
The news that he married was true.
「そのニュース」=「彼が結婚したということ」
同格なので that節は、the news という名詞と同じ扱いです。