主語の意志
Before marriage she made him agree that he ( ) never break his promise.
ア. could / イ. shouldn’t / ウ. would / エ. wouldn’t
「結婚前に、彼女は彼に “that 節の内容” を同意させた」という意味ですね。
that 節がどういう内容かというと、break his promise 「約束を破る」に never がついているから、「絶対に約束を破らないこと」がその内容だとわかりますね。この時点で選択肢の「イ」「エ」が消去できます。
え? どういうこと?
never と not は双子の兄弟 (never の方が強い) みたいなもので、横に並ばれると「どっちが本物?」となってしまい困るので、横には並べないからです。
調べると not never と並べて「否定の強調」をあらわす文もありましたが、それはちゃんとした英語ではない (ら抜き言葉みたいなもの?) ようです。そして n’t という省略形と never を並べることは (たぶん) ないようです。
ふーん、なるほどね。
次に「ア」ですが、could は can 「能力・可能性」の助動詞の過去形ですね。約束を破る可能性がないことは、同意させられません(同意しようがしまいが、約束を破る可能性はある)。また、約束を破る能力がないことも同意させられません(同意しようがしまいが、約束を破る能力はある)。よって、「ア」も消去できます。
可能性や能力は、人の意志とは関係ないからね。
最後に「ウ」ですが、would は will 「意志」の助動詞の過去形であることから考えてみると、約束を破る意志を持たないことに同意させられた、と考えると問題ないですね。そして時制の一致(主節の made に合わせる)により、would となります。
物にも意志がありますか?
Something has happened to this lock; the key ( ) turn.
ア. won’t / イ. will / ウ. do / エ. will be
Something has happened to this lock. は「何かが鍵に起こった」という意味ですよね。ん? だからどうしたらいいんだ?
日本語訳だけ見ると過去っぽくなっていますが、英文は現在完了になっていますね。つまり過去のある時点で鍵に何かが起こり、その影響が現在出ているのです。その影響を詳しく述べているのが[ ; ]以降です。
えっと・・・現在完了形なので、単に過去の話をしているんではないんですね。
と、ここまでわかれば選択肢から選ぶのは1つしかありません。否定になっている「ア」です。
え? なんで?
なぜかというと、過去のある時点で鍵に何かが起こったのならば、その結果として the key が普通に turn するはずがないからです。よって「イ」「ウ」は消去されます。(「エ」の受動態は意味的にムチャなので消去)
あ、そうですね。鍵に何かが起こったなら「鍵は回らない」はずだもんね。
ちなみに「ア」won’t は will not の短縮形で、主語が the key という「物」であったとしてもやはり「主語の意志」を表します。the key won’t turn. で「キーが回ろうとしない」と、まるで the key が意志を持っているかのような言い方をします。
未来のwill 意志のwill
If you ( ) introduce me to Mr. White, I’ll be much obliged.
ア. shall イ. are ウ. will エ. to
「もし私に Mr. White を紹介してくれたら、とってもうれしいな」というような意味ですね。あ、もしかしてこれは、「時・条件をあらわす副詞節の中は未来のことでも現在形」ってやつじゃないのですか? If節は副詞節なので、正解は「イ」ですね。
不正解です。
えー、なんでー?
「もし私に Mr. White を紹介してくれたら」というのは、「もし私に Mr. White を紹介する意志があれば」ということです。
「未来の will 」は副詞節の中では使いませんが、「意志の will 」は副詞節の中でも使います。ということで、正解は「ウ」になります。
コメントをどうぞ