「場所を表す前置詞」と「時を表す前置詞」の基本的なものを、使い分けがややこしいグループや、意味が反対になっているグループなど、いろいろ分類してみました。それぞれ例文を使いながら確認していきましょう。
場所をあらわす前置詞
at / in / on
at は比較的狭い場所を表します。
宿題を家に忘れてきました。
in は比較的広い場所を表します。
私はアメリカに少し友達がいます。
on は表面に接触していることを表します。
壁に時計がかかっています。
on は「~の上」と思っていましたが、壁にかかっているのにも使うんですね。「くっついている」イメージなんですね。
in と into と out of
in は「~の中に」と位置を表します。
私は傘をバスの中に忘れました。
into は「~の中へ」と運動を表します。
例文He came into the room.
彼は部屋の中に入ってきた。
out of は「~の外に」「~の外へ」と位置・運動の両方を表します。
彼は事務所にいません
You must go out of the room.
あなたは部屋の外へ出なくてはいけない。
「in ⇔ out of」「into ⇔ out of 」という関係になっているんですね。
over と under , above と below
over は真上にあることを表します
10年前、川の上に小さな橋があった。
under は真下にあることを表します。
テーブルの下に猫がいます。
above は接触しないで上の方にあることを表します。
鳥が木の上を飛んでいます。
below は接触しないで下の方にあることを表します。
はるか下に川があります。
「over ⇔ under」「above ⇔ below」の関係になっていますね。
over は上で覆っているイメージ、under は囲われているイメージです。above / below は必ずしも「真上・真下」でなくてもいいです。
up と down
up は「上のほうに」と位置を表したり、「上のほうへ」と運動を表します。
これを上へあげてもよろしいですか。
down は「下のほうに」と位置を表したり、「下のほうへ」と運動を表します。
彼は机の上に鉛筆を置いた。
「up ⇔ down」の関係になっていますね。
to と for と toward
to は運動の到達点を表します。運動の起点をあらわすのは from になります。
その道は東京から大阪まで続いています。
for は目的地、行き先を表します。
大阪行きはどの電車に乗ればいいですか。
toward は方向を表します。
その犬は私の方に走ってきた。
to と for は、到達しているかどうかで見分けたら良いですね。上の例文だと road は大阪に到達しているので to だし、train は大阪に到達していないので for を使っているって感じかな。
toward は「方向」なので、「目的地」とは違います。上の例文だと「私」の向こうに飼い主がいて、そこを目的地として走っているかもしれません。
between と among
between は「2つのものの間に」の意味になります。
2つの家の間に庭があります。
among は「3つ以上のものの間に」の意味になります。
その歌手は若者の間で人気があります。
between は「between A and B / AとBの間に」という形でよく使われますね。
along と across と through
along は「~に沿って」の意味になります。
彼女は庭の小道を散歩していました。
across は「~を横切って」「~の向こう側へ」の意味になります。
彼らは川を横切って泳ぎました。
through は「~を通って」の意味になります。
彼は窓を通って家に入りました。
near と by / beside
near は遠くない程度の、漠然とした近さを表します。
私たちの学校は駅に近くにあります。
by / beside は near よりも近いこと表します。
私たちはいつも海のそばで休暇を過ごします。
There is a river beside the house.
その家にそばには川があります
これは気持ちの問題で使い分けたらいいですね。
in front of と behind
in front of ~ は「~の前に」という意味になります。
駅の前に銀行があります。
behind は「~の後ろに」という意味になります。
その家に後ろに大きな庭がありました。
in front of ⇔ behind という関係になりますね。
時をあらわす前置詞
at / in / on
at は時刻や、ある時の一点を表します。
彼は普通6時に起きます。
on 日・曜日や特定の時を表します。
私は日曜日にいつも家にいます。
in は月・年・季節や午前・午後といった、比較的期間の長さを持つある時を表します。
私は午後にテニスをするつもりです。
at < on < in の順番に長くなっています。 場所の時と同じような感覚ですね。
by と until / till
by は動作の完了の期限を表します。
彼が戻る時間までに、それを終わらせるつもりです。
until (till) は動作・状態の継続の終点を表します。
私は10時までここにいるつもりです。
by は「~までに」、until (till) は「~まで」と考えるといいですね。1文字違いで大違いです。
for と during
for は年・月・日などの期間を表します。
私は3年間ここに住んでいます。
during は特定の期間を表します。
夏休み中にどこかに行きましたか。
数字があれば for で、行事ごとがあれば during という感じかな。
from と since
from は時の起点をあらわす。終点には until (till) / to が使われます。
私は8時から11時まで勉強します。
since は過去に始まった状態や動作が今も続いていることを表します。現在完了形とともに使われることが多いです。
私が引っ越してから、3年になります
before と after
before は「~前に」という意味になります。
朝食前に散歩するのはどうですか。
after は「~あとに」という意味になります。
彼が家に帰ってから、私は買い物に行きました。
before ⇔ after という関係になりますね。
in と within
in は未来のことについて「(今から) ~後に」というときに使います。
その飛行機は10分後に離陸します。
within は「~以内に」というときに使います。
一時間以内に戻ってきます。
前置詞がつかなくなるパターン
this / last / next / every / tomorrow / yesterday、などが時をあらわす語につくと、前置詞を使わずに副詞句の働きをします。
昨日の朝はとても寒かったです。
I went outside early in the morning.
私は朝早く外に出た。
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