「~しなければならない」というとき、must と have to を使います。では must と have to はどのようにして使い分ければよいのでしょうか。特に否定になったときの must not と don’t have to の意味に違いと、その使い分け方について解説します。
must not と don’t have to の使い分け
─ Must I study English today?
─ No, you ( ).
んーっと、must を使った疑問文だから must で答えるんですね。
ですかねぇ。え……違うの?
えっと、まず次のことを覚えているかな?
must not と don’t have to の意味の違い
must と have ( has ) to は肯定文、疑問文では「~しなくてはいけない」という意味を表わします。しかし、否定文では意味が異なるので注意しましょう。
don’t ( doesn’t ) have to ~=「~しなくてもよい、~する必要はない」
肯定文、疑問文では同じ意味だけど、否定文では意味が異なる? 何でだろう? 「~しなくてはいけない」の反対は「~してはいけない」ですよね。あれ? あ、「~しなくてもよい」も「~しなくてはいけない」の反対か……なんかわからなくなってきた。
must と have to の違い
must というのは基本「命令」なんですね。「You must study English. / あなたは英語を勉強しなくてはいけない」なんていうのは「英語のを勉強しろよ」と命令するのと同じです。すると must not は「勉強するなよ」という命令になるんですね。
なるほどね。それはわかる。でも have to も「~しなくてはいけない」なんだから命令ですよね。でも否定文では「~してはいけない」ではなく、「~する必要がない」なんだよね……うーん。
えっとね。have to は「~しなくてはいけない」だけど「命令」じゃないんですよ。
「You have to study English. / あなたは英語を勉強しなくてはいけない」というのは「(テストも近いんだから) 英語の勉強しなくちゃいけないね」となり、すると don’t have to は「(明日は数学のテストだから) 英語の勉強をする必要はないね」となるわけですね。
なんかうまく言いくるめられたような……
have to の考え方
そもそも have to を「~しなくてはいけない」と覚えるのがまずいのかもしれないね。普通に不定詞と考えて、こう考えてはどうでしょうか。
あなたは英語を勉強することを持っている (抱えている)。
「~することがある (を抱えている)」 → 「~しなくてはいけない」
「want to+不定詞」は「~することが欲しい」 → 「~したい」だったでしょ。それと同じようなもんですよ。
やっぱり、うまく言いくるめられたような……まぁとりあえず最初の問題は
─ Must I study English today?
─ No, you ( ).
「今日、英語の勉強しなくちゃいけない?」
「いいえ、しなくていいよ」
だからこうですね。
はい、それで正解です。
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