動名詞と不定詞の両方を目的語にとることができる動詞でも、どちらをとるかによって意味が変わるものがあります。
へぇ~。どんなのがあるのですか?
では、それらを見ていきましょう。
動名詞と不定詞の両方を目的語にとるが、意味が違う他動詞
forget ~ing「~したことを忘れる」/ forget to ~「~するのを忘れる」
remember ~ing「~したことを覚えている」/ remember to ~「~するのを覚えている」
regret ~ing「~したことを後悔する」/ regret to ~「残念だが~しなければならない」
try ~ing「~してみる」 / try to ~「~しようとする」……
Don’t forget to bring back this book.
この本を返すのを忘れてはいけません。
I forgot bringing back this book.
私はこの本を返したことを忘れていました。
この本を返すのを忘れてはいけません。
I forgot bringing back this book.
私はこの本を返したことを忘れていました。
~ing の方は「実際にしたこと」で、to ~ の方は「まだしていないこと」をあらわしていますね。
try は現在形だと違いがわかりづらいですが、過去形で考えるとその違いが分かりやすくなります。
He tried solving the problem.
彼はその問題を解いてみた。
He tried to solve the problem.
彼はその問題を解こうとした。
彼はその問題を解いてみた。
He tried to solve the problem.
彼はその問題を解こうとした。
~ing の方は「実際に解いた」けど、to ~ の方は、まだ解いていませんね。
stop の後ろに不定詞がくるパターン
あと stop の場合は少し注意が必要です。stop は動名詞しか目的語にとることができないのですが、下のような不定詞を使った文章があります。
I stopped smoking.
私は煙草を吸うのをやめました
I stopped to smoke.
私はタバコを吸うために立ち止まった
私は煙草を吸うのをやめました
I stopped to smoke.
私はタバコを吸うために立ち止まった
動名詞しか目的語に取らないと言いながら、下の文は不定詞が後ろに来ていますよ。しかも不定詞の文と動名詞の文で、意味が違っていますね。どういうことですか。
実は to smoke は「副詞句」なのです。だから to smoke は stop の目的語ではありません。つまりこれは不定詞の「副詞的用法」なのです。
そうかぁ、目的語として取らないだけで、後ろに不定詞がくっついたらダメというわけじゃないですものね。
不定詞と動名詞で意味が変わるもの
不定詞と動名詞で意味が変わるのは次の場合もありますよ。
S+be sure of ~ing
S は~するだろうと (S 自身は) 確信している。
S+be sure to+動詞の原形
S はきっと~するだろうと (話し手は) 確信している。
He am sure of passing the examination.
彼は試験に合格するのを確信しています。
He is sure to win the game.
彼はきっとその試合に勝ちます。
彼は試験に合格するのを確信しています。
He is sure to win the game.
彼はきっとその試合に勝ちます。
~ing は「事実」、to ~ は「意志」と聞いたことがあるよ。それに当てはめて考えると、なんとなくわかる気がするね。
こういう表現もあります。
be afraid of ~ing
~するのではないかと心配している。
be afraid to ~
怖くて~できない。
He is afraid of making mistakes.
彼は失敗するのではないかと心配している。
She was afraid to travel alone.
彼女は怖くて一人で旅行できない。
彼は失敗するのではないかと心配している。
She was afraid to travel alone.
彼女は怖くて一人で旅行できない。
afraid の場合は、訳だけで考えると、「~するのを恐れている」としちゃえば、どちらの意味でも対応できるよね。
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