第3文型で for を取る動詞、to を取る動詞があります。for を取る動詞と to を取る動詞は、どうやって見分ければよいのでしょうか。for をとるときと to をとるときの見分け方と、考え方、またそれぞれの文型をよく取る動詞について解説します。
buy は for を使う
前置詞を使って、him と a book の位置を入れ替えるパターンですね。
残念。間違いです。正解はこうです。
「物 → 人」の順番になるとき「人」の前につくのは「to」だけじゃなく、実は「for」もあるんです。この場合は「彼のために」買ったので「for」を使います。
give は to を使う
さっきと同じパターンですね。
これは「~にあげる」だから「to」を使うんです。なので正解はこうなります。
うーん、難しいです。
for と to が逆になってしまったね。どういうときに to を使って、どういうときに for を使うのかを、もう一度きっちりと確認しておきましょう。
to を使うか、for を使うかの考え方
そもそもこの問題で出てきた前置詞である to と for が、これまでどういうときに使われたのか思い出してみよう。
1. I went to Tokyo.
私は東京に行った。
2. I left for Tokyo.
私は東京に向かって出発した。
to と for は、このような英文で出てきましたよね。それぞれの文の動詞の意味に注目しましょう。「1」は「went」が使われています。つまり「行った」です。ということは「私」は東京にはすでに到着していますね。
それに対し「2」は「left」が使われています。つまり「出発した」です。ということは「私」は東京にはまだ到着していません。
to と for の使い分けは、使われている動詞に関係します。その動詞の動かす物(人)が目的地に到着しているなら to を使い、その動詞の動かす物(人)が目的地に到着していないなら for を使います。
「1」では「私」は東京にいるけれど、「2」では「私」は東京にはいない、ということですね。
それを踏まえて、今回の問題に出てきた英文です。
3. I bought a book for him.
私は彼に本を買った。
4. I gave a book to him.
私は彼に本をあげた。
それぞれの文の動詞の意味から考えてみましょう。「3」は「bought」が使われています。つまり「買った」です。ということは、本はまだ彼のところに到着していません。よって「方向」をあらわす for が使われます。
それに対し「4」は「gave」が使われています。つまり「あげた」です。ということは、本は彼のところに到着しています。よって「到着点」をあらわす to が使われます。
なるほど…といいたいですが、やっぱり難しいです。
to と for は動詞によって使い分けられますから、その動詞とセットで覚えるのがいいかもしれないですね。
第3文型のとき、for をとる動詞
buy / 買う、choose / 選ぶ、find / 見つける、get / 手に入れる、leave / 残す、make / つくる、order / 注文する、sing / 歌う など
第3文型のとき、to をとる動詞
bring / 持ってくる、hand / 手渡す、give / 与える、lend / 貸す、pass / 渡す、pay / 支払う、sell / 売る、send / 送る、show / 示す、teach / 教える、tell / 言う、write / 書く など
いやぁ、多いですね…
to を取る動詞は、直接手渡している感じがありますよね。それに対して for を取る動詞は、相手のことを心で想いつつ、それとは別の場所で行っている感じですかね。
とはいえ確かにto と for の使い分けは難しいですね。とりあえず中学2年生の今の段階では、「make」と「buy」が for をとって、その他の動詞は to をとる、と覚えておくといいでしょう。
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