不定詞の形容詞的用法は「to+動詞の原形」で「~するための」「~するべき」という意味になります。不定詞の形容詞的用法は、名詞的用法と使われる語が同じなため、並び替え問題で間違えることが良くあります。不定詞の形容詞的用法と名詞的用法の違いと、語順について解説します。
不定詞の形容詞的用法の並び替え問題
私は何か食べ物がほしい。
(I / something / want / eat / to).
こうかなぁ。
いいえ、違います。それだと「私は何か食べたい」となり、問題文の意味とずれてしまいます。
正解はこうです。
「アイウォント…サムシング…トゥーイート」、なんか言いにくい。やっぱり want の次は to がしっくりくるなぁ。
最初に習ったのが「want to+動詞の原形」のパターンだったからね。「want to go / 行きたい」「want to read / 読みたい」「want to do / したい」と、たくさん練習したものね。
でも、今回やるのは不定詞の形容詞的用法です。
不定詞の形容詞的用法
ん? どう考えたらいいんだろう。
こう考えてみてはどうでしょう。
「book to read / 読むべき本」「time to study / 勉強すべき時間」
日本語と英語の順番が反対ですね。前にやった不定詞の副詞的用法もそんなことを言っていたような気がするけど。
あれは文の要素ごとひっくり返っていましたが、不定詞の形容詞的用法の場合は、名詞の周りでちいさくくるっとひっくり返る感じですね。
イメージとしては、大雑把な名詞の社長のしりぬぐいを、後で部下の不定詞がしている感じです。
ちょっとよくわからないです。
こんな感じです。
「私は手伝ってくれる人を探しています」
「手伝ってくれる人のことです」
「何か買うものはありますか」
「買うもののことです」
なるほどね。なんかわかるような気がします。不定詞がゴマすりの部下のように見えてきました。
名詞的用法と形容詞的用法での意味の違い
ところで、I want something to eat. という文と、I want to eat something. だけど、語順が少し違うだけで、使われている単語が一緒なんだから、そんなに意味は変わらないんじゃないですか。
うーん……では、to の前で一回区切る形で訳をすると、違いが分かりやすいかな。あと、感情を込めたほうがわかりやすいので、海に向かって叫ぶというシチュエーションでお願いします。
では、まず I want something to eat. からやってみます。
何か欲しーーーい!……食べるための (ものが)……
次に I want to eat something. をやってみます。
したいーーーっ!……何かを食べることを……
I want something to eat. は『物』が欲しいという「心理的な欲求」であるのに対し、I want to eat something. は『食欲』という「生理的な欲求」になります。
??? よくわからないけど、つまり人に物をねだるときは I want something to eat. を使うんですね。
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