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「テストの結果が悪くて、良かったね」という理由。

おすすめ勉強方法

模擬テストの結果が返却されました。それを見ると、前回よりも偏差値が下がっています。志望校判定もよくありません。「おかあさんに見せられない……」などと言っています。そういう子に対して、私はこう言うことがあります。「テストの結果が悪くて、良かったじゃないか」と。

これはバカにしているのでも、煽っているのでもありません。テストの点数が悪いのは、いいことなのです。どういうことかわかりますか?

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「テストの結果が良かった」は、本当に良いことか?

先ほど「テストの結果が悪くて、良かった」と言いましたが、その逆もあります。まずそちらの話から始めていきましょう。

ある子の実際の成績です。

国語 理科 英語
95 96 68
79 78 80

点数だけで、心の動きまでもが見えてきそうですね。「国語と理科は前回良かったし、今回も大丈夫だろう」という感じでしょう。英語を頑張ったのはわかります。その分明らかに、国語と理科は手を抜きましたね。

テストの結果が良いと、心が緩みます。そして甘えの気持ちが出てきます。それは仕方ありません。人間はそういう風にできています。

10年連続200本安打の記録を持つ、元メジャーリーガーであるイチローの言葉に、このようなものがあります。

成績は出ているから今の自分でいいんだ、という評価を自分でしてしまっていたら、今の自分はない。

この言葉はうぬぼれではないですよ。ややもするとこれくらいでいいか、と妥協してしまう自分の気持ちを戒めるために、こう言っているんです。こういう言葉を口に出して、そして周りに伝えることで、自分をそのように持って行くのです。

あのストイックなイチローでさえ、こういうことを自分に言い聞かせてやっているんです。

点数が良かったのは良いことです。ですが、決して喜ばしいことではないのです。むしろ自分の気持ちが緩んでしまうかもしれないという、危ない出来事、ピンチなのです。

「勝って兜の緒を締めよ」ということわざがありますよね。テストの結果が良かった時こそ、気を引き締めないといけないのです。

「テストの結果が悪くて、良かった」とは

そうなると「テストの結果が悪くて、良かった」という、言葉の意味が見えてきますよね。テストの結果が悪いということは、それだけ間違いがあったということです。つまり修正すべきポイントが見つかったわけです。

普段勉強をしていて、どういうことを感じていますか? 良くある話で「何を勉強したらよいかわからない」というものがあります。テストの結果が悪いということは、何を勉強するべきかが見つかったということです。良かったですよね。

見つかった修正すべきポイントが修正できたなら、実力はどうなりますか? 当然、実力はそれ以前よりも上がるはずです。テストの結果が悪かったことは、むしろ実力を伸ばすチャンスなのです。

こんな子がいました。定期テストの点数が極端に下がったのです。そして「どういう間違いをしたのかが知りたいから、答案用紙を持っておいで」というと、こう返ってきました。

「答案用紙、もう見たくないから、破いて捨てました」

あきれて言葉が出ませんでした。この行動が、どれだけもったいない行動なのか、わかりますね。

まとめ

模擬テストが返却されてよくある光景。「よっしゃー、A判定がついてる!」「うわー、偏差値めっちゃ下がったー」「おまえ、何点だった?」「お前のやつみせてよ」「数学は勝ったけど、英語は負けたー」

いや、楽しいですよ。そうやって模試の結果でワイワイするのは。それは分かります。しかし、家に帰った後、もう一度落ち着いて模試の結果を見直してください。

見る場所は偏差値でも、合否判定でもありません。問題別の正解、不正解の部分です。全体の平均が高いのに、自分がミスしている問題は、特にもう一度解きなおしましょう。これをやっていない人は、模擬テストの料金半分以上を、どぶに捨てているようなものです。

定期テストや模擬テストは、絶好の復習するチャンスです。点数が良かった、悪かったという結果ではなく、見つかった自分の弱点に目を向けてもらいたいと思います。

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