「間欠強化効果」とは、報酬やフィードバックが一定ではなく不規則に与えられると、行動がより強化されるという心理学の現象です。
間欠効果の例の最たるものは、ギャンブル依存症です。例えばルーレットは、次に赤が来るか黒が来るかわかりません。絶対に赤が来るとわかっているなら、何も面白くありません。自分のかけた目が、ランダムにあたったり、外れたりするからやめられなくなるのです。
さてこの「間欠強化効果」をうまく使うことで、「勉強がしたくてたまらない」、つまり「勉強依存症」にできないかというのが、今日のテーマです。そうなれば勉強に努力なんて必要ありませんよね。何かいい方法はあるでしょうか。
間欠効果でやめられなくなる
間欠効果の例として、スマホのゲームが挙げられます。新しいキャラや強い武器を手に入れるために「ガチャ」がありますよね。それもランダムだから面白いのです。自分の欲しいものが確定で手に入らないから、ドキドキして続けてしまいます。
Instagram(インスタグラム)や、Twitter(ツイッター)など SNS もそうです。それら SNS には「いいね」など、見てくれた人からの反応があります。投稿によってたくさん反応があったり、逆に少なかったりとフィードバックは一定ではありません。だからこそはまってしまうのですね。
恋愛において、相手からの連絡が不規則であったり、時々無視されたりすると、相手に対する興味が増すことってありませんか。常に優しい人よりも、普段は冷たくて、時々優しくしてくれる人の方に惹かれるなんてこともあります。これも間欠効果です。
間欠効果を勉強に活かすには
さて、この間欠効果を勉強に活かすには、どうすればいいでしょうか? ポイントは、報酬やフィードバックを一定ではなく、不規則に与えることです。
科目ガチャ
勉強を始める前に、当然やる内容を決めますよね。やるべき内容があらかじめ決まっているなら、この方法は使えませんが、そうでないならこういう方法もあります。
勉強時間を30分なり1時間に区切って、その区間でやる科目をくじで決めます。いわゆる「科目ガチャ」ですね。すると「よっしゃ、得意の英語だ!」とか、「うわぁ、数学かぁ…」となります。
あるいは「問題集ガチャ」でもいいでしょう。レベルが三つくらいの薄い問題集を用意しておいて、それをくじによって選びます。何をするのかがわからない。そのドキドキによって行動が強化されるかもしれません。
ランダムご褒美
勉強が終わったら、自分へのご褒美におやつを食べるなんて人がいるかもしれません。そこにひと工夫入れてみるのはどうでしょう。
例えば勉強終わりに、それが本当に身についたのかテストをします。その出来具合によって、おやつのランクが変わるのです。よくできていたら、お気に入りのおやつ。いまいちならそれなり、全然できていなければ、おやつなしなど。
テスト自体も親や塾の先生などに頼んで、ランダムに出してもらうのがいいかもしれません。その方が、より間欠効果が高まりそうです。
SNS の活用
そして一番のおすすめは SNS の活用です。まずは勉強専用のアカウントを作ります。そしてそこに今日やった勉強を載せます。
やった教科やその内容、ページ数、できるようになったことなど。やったノートを写真で上げるのもいいでしょう。そうすると、何かしらの反応が返ってきます。するとうれしいものです。もっと反応がほしくなります。そしてたくさんの反応をもらうために、勉強を頑張るようになるかもしません。
SNS を使った方法には、一つ注意があります。そこに勉強に対する不安を書き込んではいけません。そうすると、それに同調するコメントが来るでしょう。そうなってしまうと、それは傷のなめ合い。むしろ SNS が勉強の足を引っ張ることになります。
あくまで SNS は、前向きなツールとして使いましょう。
まとめ
間欠効果を使って、楽しんで勉強する方法を考えてみました。淡々と勉強をしていても、楽しくありません。何かしらのランダム要素を入れることで、わくわく、ドキドキが勉強に組み込まれるかもしれません。
間欠強化効果を勉強に活かすには、報酬やフィードバックを一定ではなく不規則に与えることが重要です。これにより、勉強への興味や関心が高まり、学習効果が向上する可能性があります。そうなれば、勉強に努力なんて必要ないですよね。これらの方法を試してみて、勉強のモチベーションや効率を高めてみましょう。
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