話法の転換
話法って、直接話法と間接話法があるよね。それぞれどういう用法でしたっけ?
直接話法というのは、人の話を引用符で囲み、そのまま伝える用法です。間接話法というのは、人の話を伝達者の言葉に直して伝える用法です。直接話法を間接話法に書きかえたり、間接話法を直接話法に書きかえることを、「話法の転換」と言います。
書きかえは、下の手順にしたがって行います。
直接話法 → 間接話法への、書き換え手順
2. 代名詞を変える。
3. 副詞を変える。
副詞を変えるってどういうことですか?
話法の転換で変化する副詞 (句) があるんです。これは知っていないとできないので、頑張って覚えていきましょう。
話法の転換で変化する副詞(句)
these ⇔ those
here ⇔ there
now ⇔ then
today ⇔ that day
tonight ⇔ that night
tomorrow ⇔ the next day / the following day
yesterday ⇔ the day before / the previous day
注意するのはそれくらいですか?
直接話法の平叙文を間接話法にするとき、特にうっかり間違いをしやすいのがここです。それぞれ例文を使いながら確認していきましょう
・直接話法の伝達動詞が say だけの時は、間接話法でも say を使う。
彼は「私は映画が好きです」と言った。
→ He said (that) he liked the movie.
彼は映画が好きだと言った
・直接話法が say to 人 のとき tell 人 を使う。
彼は私に「私は映画が好きだ」と言った
→ He told me (that) he liked the movie.
彼は私に映画が好きだと言った
へぇ~。そういうことだったんですね。何でもかんでも say は tell にすると勘違いしていました。
基本的な事はそれくらいです。あとは細かい違いがあるのでざっと見ておきましょう。
疑問文の転換
疑問詞がある疑問文の転換
伝達動詞 say to ~ を ask ~ に変えます。被伝達部の語順を、間接疑問文の語順にします。クエスチョンマークを、ピリオドに変えます。
彼は私に「これは何ですか」と言った
→ He asked me what that was.
彼は私にあれは何だったのかたずねた
疑問詞が主語の転換
間接疑問文になっても語順が変わらないことに注意しましょう。
彼は私に「誰がギターを弾くのですか」と言った
→ He asked me who played the guitar.
彼は私に誰がギターを弾くのかたずねた
主語がもともと疑問詞なので、疑問文の時点で「疑問詞 → 動詞」になっていますものね。
普通の疑問文の場合は、こうなります。
疑問詞のない疑問文の転換
if もしくは whether を使って主節と従属節をつなぎます。
彼は私に「あなたは今ひまですか」と言った
→ He asked me if (whether) I was free then.
彼はわたしに、その時ひまかどうかたずねた
if と whether は「~かどうか」という接続詞ですね。
命令文の転換
命令文の転換を、見ていきましょう。
肯定の命令文の転換
伝達動詞 say to を tell に変えます。意味によっては order / ask / advise を使うこともあります。被伝達部は「to+動詞の原形」を使います。
彼は私に「家で英語を勉強しなさい」と言った
→ He told me to study English at home.
彼は私に言えで英語の勉強をするよう言った
「tell+人+to不定詞」の形で「人に~するように言う」というやつですね。不定詞のところで学習しました。
否定の命令文の場合は、こうなります。
否定の命令文の転換
否定の命令文のときは、被伝達部が「not+to+動詞の原形」になります。
彼は私に「マンガを読むな」と言った
→ He told me not to read comic books.
彼は私にマンガを読まないよう言った
Let’s ~ の場合は、こうなります。
Let’s ~. の命令文の転換
伝達動詞を suggest / propose に変えます。suggest を使う場合、that節は「should+動詞の原形」か、単に「動詞の原形」になります。
彼は私に「野球をしよう」と言った
→ He suggested to me that we (should) play baseball.
彼は私に野球をすることを提案した
これは、仮定法現在でやったやつですね。
感嘆文の転換
最後は、感嘆文の転換です。
伝達動詞は普通に say / tell を使ってもよいですが、意味に応じて exclaim / cry などを使うこともあります。被伝達文には what / how をつなぎ語として使うか very を使い平叙文にします。
彼は「この花はなんて美しいんだ」と言った
→ He said how beautiful that flower was.
彼はあの花がなんと美しいかと言った。
→ He said that flower was very beautiful.
彼は、あの花はとても美しいと言いました。
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