PR

【解説】2011年センター試験英語第6問「長文読解」

2011年度センター試験英語解説 共通テスト・センター試験英語解説
スポンサーリンク

問1

問題次の文章を読み、下の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。なお、文章の左にある(1)~(6)は段落の番号を表している。

(1) Rats, mice, hamsters, and squirrels belong to a large group of animals called rodents. It is estimated that there are about 2,000 species of rodent, and they are believed to be one of the most successful group of animals we know. They are considered successful because the rodent group accounts for over 40% of all mammal species on earth. Of all the rodent the mouse-like rodents, such as those mentioned above, are probably the most successful, and it has been suggested that what makes them so is their teeth.
(2) Rodent’ teeth enable them to eat a wide range of food, such as leaves, roots, nuts, and seeds. All rodents have four very sharp teeth at the front of their mouths-two at the top and two at the bottom. These teeth are called incisors, but unlike the incisors of most other mammals, they never stop growing. So whatever their age, rodents will always have fresh, sharp teeth to eat with. In addition, they also have extremely strong muscles around their mouths, which enables them to bite through the shells of nuts and seeds. Many other mammals and birds cannot do this, so the seeds they eat pass through their bodies undigested, and the nutrition within them is unused.

問1
Paragraph (2) states that (   ).
1. most birds and mammals can also digest the seeds they eat
2. mouse-like rodents are not as successful as other animals
3. mouse-like rodents cannot bite into the center of nuts and seeds
4. rodents have four incisors and powerful muscles around their mouths

【解説】

Paragraph (2) states that (   ).
『(2)段落は (   ) と述べている』

ということで(2)を読めばよいんですね、と(2)から読み始めて、いきなり Rodent なんて英単語がでてきたため、気持ちを折られてしまった人が多かったかもしれません。単語力があるひとなら、そのやり方で大丈夫ですが、普通の人はやはり最初から目を通すのが無難でしょう。

Rats, mice, hamsters, and squirrels belong to a large group of animals called rodents.
『ラット、マウス、ハムスター、そしてリスは rodents と呼ばれる動物の大きなグループに属しています』

squirrel が「リス」と知っている人は少ないかもしれませんし、rat が何なのかわからない人がいるかもしれません。。また mice が mouse の複数形だと気つけないかもしれません。

しかし hamster が「ハムスター」なのはわかりますね。まずはそれさえ分かればOKです。つまり「ハムスターとかあとなんかいろいろが rodents というグループに属している」ということが分かればいいでしょう。

ちなみに「ラット」と「マウス」の違いは大きさだそうで、ネコが追っかけるのは「マウス」なんだそうです。では「ラット」は何に追っかけられるのかというと、「犬」なんだそうです。

では(2)に進みましょう。

Rodent’ teeth enable them to eat a wide range of food, such as leaves, roots, nuts, and seeds.
『Rodent の歯によって、彼らは広い範囲の食べ物を食べることができる。leaves (葉)、roots (根)、 nuts (木の実)、そして seeds (種)』
All rodents have four very sharp teeth at the front of their mouths-two at the top and two at the bottom.
『すべての rodents には4つのシャープな歯が口の前にある。2つは上に2つは下に』

大丈夫とは思いますが、この文で出てくる mouth は「口」であって「mouse / ねずみ」ではありませんよ。

These teeth are called incisors, but unlike the incisors of most other mammals, they never stop growing.
『これらの歯は incisors と呼ばれます。しかし、他のほとんどの哺乳類の incisors とは違い、それらは成長することを決してやめません』

incisors という英単語が分からない人が多いと思いますが、何を指すのかはその前の文から理解できますね。簡単に言えば「前歯」ですし、難しい言い方だと「門歯」ですね。

So whatever their age, rodents will always have fresh, sharp teeth to eat with.
『それで何歳になっても、rodents はいつもフレッシュでシャープな歯を持つのでしょう。そしてそれを使って食べます』

will は「主語の意志」と「話者の予測」です。ここでは will は「話者の予測」として意味をとらえるのが分かりやすいでしょう。「will = 未来」というのは中学レベルの話で、大学入試のことを考えるとそれは卒業すべきですね。

In addition, they also have extremely strong muscles around their mouths, which enables them to bite through the shells of nuts and seeds.
『加えて、彼らには口の周りに特に強い筋肉があり、それのおかげで木の実や種の殻を噛み通すことができます』

, which ということで、関係代名詞の非制限用法が使われていますね。これは説明の付け加えになりますので、関係詞の前までの説明で理解できればその後は読む必要はないということです。特にこういう長文問題では時間との戦いですから、削れる部分はどんどん削っていく工夫も必要でしょう。

Many other mammals and birds cannot do this, so the seeds they eat pass through their bodies undigested, and the nutrition within them is unused.
『多くの他の哺乳類と鳥類にはこれができません。それで彼らが食べた種は消化されずに体を通って、そしてそれらの中の栄養は使われません』

では選択肢を見てみましょう。

1. most birds and mammals can also digest the seeds they eat
『ほとんどの鳥類と哺乳類もまた彼らが食べる種を消化することができる』

(2)の一番最後の文に undigested とありますね。digest の意味が分からなくても、そこからこの選択肢は違うと分かるかな?

2. mouse-like rodents are not as successful as other animals
『ねずみのような rodents は他の動物ほど成功していない』

うーん・・・内容が違うのは当然として・・・これは(1)に書かれていることですね。その点でもこの選択肢はダメ!

3. mouse-like rodents cannot bite into the center of nuts and seeds
『ねずみのような rodents は木の実や種の中心までかむことができない』

常識で考えてもハムスターなんかはヒマワリの種を食べていますから、この選択肢は違うと分かりますね。本文ではbite through the shells となっていますが、これがその言い換え表現です。

4. rodents have four incisors and powerful muscles around their mouths
『rodents は4つの incisors と口の周りにパワフルな筋肉がある』

これは書かれてあります。正解の選択肢の中に rodents と incisors という知らない人が多そうな英単語を紛れ込ませているあたりに、センター試験問題作成者の悪意 (?) が見え隠れしますね。こういうことからも「英問英答」問題の選択肢は、本文より先に読んではいけない、という解き方の手順が有効なのです。

【正解】4

問2

問題次の文章を読み、下の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。なお、文章の左にある(1)~(6)は段落の番号を表している。

(3) Nuts and seeds are very nutritious. Some seeds, such as sunflower seed, sesame seeds, and peanuts, are very high in fat and protein. There are benefits of being able to eat these energy-rich foods: a lot of energy is gained in a short period of time; spending less time outside the home searching for food reduces the risk of being killed by other animals; and the time saved can be spent reproducing and looking after their young.

問2
In paragraph (3), which of the following is NOT mentioned as a benefit of eating energy-rich foods?
1. Eating food high in fat and protein helps rodents develop muscular bodies.
2. It takes little time to get enough food to satisfy the body’s energy requirements.
3. Less time is spent being exposed to the dangers of being eaten by another animal.
4. The time that is not spent searching for food can be used for raising a family.

【解説】

In paragraph (3), which of the following is NOT mentioned as a benefit of eating energy-rich foods?
『(3)段落では、エネルギーが豊富な食べ物を食べることの利点として述べられていないものは次のどれか?』

設問の NOT がわざわざ大文字で書かれてあるということは、そこに注意しなさいよ、というメッセージです。実際の問題でも目立つようにフォントも変えられていますので、ちゃんと問題文に目を通したならまさか見落とす人はいないと思われます。

しかし中には要領をかまして、「どうせ(3)段落に書かれてあることを選べ」的な問題だろう、と設問を読まずにやった人がいるかもしれません。そんな人はセンター試験出題者の罠にまんまとかかってしまうわけです。センター試験の特に英語問題は時間との戦いではありますが、ところどころにそういう罠が仕掛けられていますので、スピードを意識しながらも丁寧に取り組む必要がありますね。

そういうことを踏まえて(3)段落を読んでいくと

benefits of being able to eat these energy-rich foods
これらのエネルギー豊富な食品を食べることができることの利点

という文に出くわします。これは設問の

a benefit of eating energy-rich foods
エネルギー豊富な食品を食べることの利点

に対応していることは分かりますね。

そして本文のその続きを見てみると、「・・・・・・ ; ・・・・・ ; and ・・・・・・」 という形になっています。カンの鋭い人なら、ここでピンと来るのではないでしょうか?

選択肢は4つですね。そして今回の問題は「本文に書かれていないものを選ぶ」というものです。つまり選択肢のうち3つは本文に書かれてある内容ということです。

ということは先ほど確認した、「・・・・・・ ; ・・・・・ ; and ・・・・・・ 」のそれぞれの部分が、それぞれ選択肢のどれかに対応しているのでしょう。

まずは最初の部分から

a lot of energy is gained in a short period of time
短時間でたくさんのエネルギーが得られます

これが対応しているのは、

2. It takes little time to get enough food to satisfy the body’s energy requirements.
体のエネルギー要件を満たすための十分な食物を得るのに少し時間がかかります。

ですね。簡単に言えば「短い時間でたくさんエネルギーが得られる」ということです。

次は真ん中の部分

spending less time outside the home searching for food reduces the risk of being killed by other animals
家の外で食べ物を探す時間を減らすことで、他の動物に殺されるリスクを減らすことができます

これが対応しているのは、

3. Less time is spent being exposed to the dangers of being eaten by another animal.
他の動物に食べられる危険にさらされる時間が少なくなります。

ですね。簡単に言えば「外にいる時間が少なければ、他の動物に食べられる危険が少なくなる」ということです。

最後の部分は

the time saved can be spent reproducing and looking after their young
節約された時間は、繁殖と若者の世話に費やすことができます

これが対応しているのは、

4. The time that is not spent searching for food can be used for raising a family.
食べ物を探すのに費やさない時間は、家族を育てるのに使うことができます。

ですね。簡単に言えば「食べ物を探す時間減れば、その分子供の世話をすることができる」ということです。

となれば、残った選択肢1が答になります。

とはいえ、選択肢1にある high in fat and protein という語句も本文にありますので、頭が働いていなければ選択肢1の内容も本文にかかれてある、と勘違いする人もいたかもしれませんね。

二重・三重に罠が仕掛けられてある少しいやらしい問題でしたね。

【正解】1

問3

問題次の文章を読み、下の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。なお、文章の左にある(1)~(6)は段落の番号を表している。

(4) Successful reproduction is essential to the survival of a species. However, it can be a double-edged sword. That is, it has good points and bad points. Many rats and mice are eaten by other animals before they die of natural causes, so being able to reproduce quickly is a good thing as it increases the species’ chances of survival. For example, a Norwegian rat could have 56 children and over 400 grandchildren within 20 weeks of being born. On the other hand, if reproduction is too successful and there is a huge increase in population in a short time, then there will not be enough food available for all of them to survive. When this happens, thousands and thousands die, resulting in a population crash.

問3
According to paragraph (4), (   ).
1 the good point of having many young is that they exhibit different traits
2 the increase in the population of a species may lead to food shortages
3 the Norwegian rat is a good example of surviving food shortages
4 the population of rodents is kept down by natural death

【解説】

According to paragraph (4), (  ).
『(4)段落によると、(  )』

これは単に(4)段落に書いてあることを選べばよいですね。

(4)段落を読んでいくと However という単語が出てきます。意味は『しかしながら』。これは「逆接の接続詞」で、その後ろには重要な言葉がくると、センター試験英語では有名(?)ですね。

読んでいくと a double-edged sword とあります。日本語で言うと「諸刃の剣」です。「諸刃の剣???」となってしまった人も安心してください。続きで説明してくれています。

That is, it has good points and bad points.
それはよいことと悪いことがあるということです。

そうはいっても、「諸刃の剣」という言葉を使う時というのは、単によいことと悪いことを対比するというより、むしろ「悪いこと」の方に目を向けさせたい気持ちが込められているのではないでしょうか?
そんなことを踏まえて続きを見ていきましょう。

so being able to reproduce quickly is a good thing
『そういったわけで、繁殖が速くできることはよいことなのです』

so は「結果」を導く接続詞ですから、その前に「理由」があることが分かりますね。軽く触れておくと「多くの rats や mice は自然に死ぬ前に、他の動物に食べられてしまう」ということでした。

さらに続きを見ていくと、今度は On the other hand という語句が出てきました。意味は『他方では』です。つまり先ほどまでは「諸刃の剣」の「よいこと」だったのが、今から「悪いこと」ですよ、ということを、この接続詞で教えてくれているのです。

そこで続きを見ていくと、このような英文があります。

there will not be enough food available for all of them to survive.
『彼らすべてが生きていくために充分な食べ物が手に入れられないでしょう』

will という助動詞は must や should ほど強烈にではありませんが、筆者の主張をあらわす語のひとつです。助動詞というものは感情を文に込めるものですから、筆者の主張を見抜くにために助動詞に注目するということは、とても有効な手段となるのです。

では以上を踏まえて選択肢を見ていきましょう。

1. the good point of having many young is that they exhibit different traits
『多くの若者(子供)がいるよい点は、彼らが異なった特徴を見せることだ』

うーん・・・そんなこと書いていましたっけ? 確か「他の動物に食べられちゃうから、速く繁殖できるのがよい」ということでしたよね。

2. the increase in the population of a species may lead to food shortages
『種の個体数が増えることは、食べ物の不足を導くかもしれない』

これは本文のこの部分に対応しています。

there will not be enough food available for all of them to survive.
彼ら全員が生き残るのに十分な食料がないでしょう。

これが正解ですね。

3. the Norwegian rat is a good example of surviving food shortages
『Norwegian rat は食料不足で生き残るよい例だ』

Norwegian rat は、短い時間で固体数がものすごく増えていく例として出されていましたね。

4. the population of rodents is kept down by natural death
『rodents の個体数は自然死によって低く保たれている』

自然に死ぬ前に、他の動物に食べられてしまうものが多い、とありましたので違いますね。

この問題は、接続詞によって文の流れを掴みながら、助動詞を手がかりに筆者の主張を見抜くというのがポイントでしたかね。

【正解】2

問4

問題次の文章を読み、下の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。なお、文章の左にある(1)~(6)は段落の番号を表している。

(5) The survivors often survive, not always by chance but because they are slightly different from the general population in some way. Perhaps they can run faster or further and so get to food before the other; or they have a better sense of smell and find food that others cannot; or they have stronger jaws and sharper teeth and can open nuts that others cannot open. Which of these slight advantages they have over those that die is not clearly understood; however, those that do survive have the opportunity to reproduce and pass on their advantageous traits to a new generation.

問4
Paragraph (5) discusses (   ).
1. the breeding habits of rodents and other methods of repopulation
2. the different kinds of successful rodent subspecies
3. the disadvantages that the surviving rodents face
4. the possible reasons why some rodents survive population crashes

【解説】

Paragraph (5) discusses (  ).
『(5)段落は(  )について論じている』

今回の問題に直接関係しませんが、設問にある discuss という英単語について、この動詞が「他動詞」、つまり目的語を後ろにとることに注意しておきましょう。つまり「~について論じる」とあれば discuss about ~ なんてしまいがちですが、これは間違いということです。

今回の問題は(5)段落の要点は何か? ということです。

(5)段落は長々と書かれてありますが、その中の「トピックセンテンス」をつかめれば正解に近づけます。ではその「トピックセンテンス」なるものが、段落のどこにあるのでしょうか? それはたいてい「段落の最初の英文か、最後の英文にある(ことが多い)」です。

ということで(5)段落の最初の英文を見てみましょう。

The survivors often survive, not always by chance but because they are slightly different from the general population in some way.
『生き残ったものは常に偶然によって生き残るというわけではなく、ある点で一般的なものとはわずかに違うためにしばしば生き残る』

「not A but B / AではなくB」という有名な構文です。内容としては当然「B」の方が大切になります。

最後の英文はこうなっています。

however, those that do survive have the opportunity to reproduce and pass on their advantageous traits to a new generation.
『しかしながら生き残ったものが繁殖の機会を持ち、そして新しい世代に彼らの優れたものを渡す』

however は「逆接の接続詞」で、その後ろの内容が重要なのは先ほどの not A but B と同じですね。

で、それらを踏まえてこの(5)段落では何が書かれてあったのでしょう? 「生き残ったものは死んでいったものとは違う何かがあって、それが受け継がれていく」ということですかね。進化論について少しかじったことがある人なら常識的な話でしょうけれど、そうでない人にとっては「なんのこっちゃ?」となりかねなない抽象な内容です。

具体的な内容は上記で確認した2つの文の間に書かれてあります。

「速く走れたり、遠くまで走れたりして他の動物より早く食べ物にたどり着く」
「嗅覚が優れていて他の動物が見つけられない食べ物を見つけられる」
「強いあごと鋭い歯を持ち、他の動物があけられない木の実をあけられる」

と、このように書かれてありますが、この辺はじっくり読むところではなく、さらっと読み流すところですね。

では選択肢を確認していきましょう。
1. the breeding habits of rodents and other methods of repopulation
『rodents の繁殖習慣や、他の繁殖方法』

2. the different kinds of successful rodent subspecies
『成功した rodent 亜種の違う性質』

3. the disadvantages that the surviving rodents face
『生き残った rodents が直面する不利な点』

4. the possible reasons why some rodents survive population crashes
『いく種かの rodents が個体数減少を生き残るのに可能性がある理由』

どうでしょう? 正直分かりづらいですね。こういうときは消去法でやりましょう。まず3.は違いますね。そんなことは書かれていませんでした。

1.も違いますね。繁殖に関しては最終文に書かれていますが、繁殖のことがこの段落のテーマではなく、「生き残ったものは死んでいったものとは違う何かがあって、それが受け継がれていく」がテーマですからね。

2.と4.が迷いますね。ただ2.の subspecies が少し引っかかります。「亜種・変種」という意味ですが、(5)の内容はそこまで大層なものでしたっけ? 人間で言うところの「両親ともに背が高ければ、子供の身長も高い」や、美男美女カップルの子供はやはり「かわいい」とか、そういう話ですよね。

ということで2.を消して、残った4.が正解ということになります。

【正解】4

問5

問題次の文章を読み、下の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。なお、文章の左にある(1)~(6)は段落の番号を表している。

(6) So together with their high rates of reproduction and the survival of those that have adapted in some beneficial way, mouse-like rodents are in a strong position to survive well into the future. Ultimately, however, what probably enables these mouse-like rodents to reproduce so successfully is the fact that their teeth allow them to eat highly nutritious nuts and seeds so they do not have to spend most of their time engaged in the dangerous activity of gathering food.

問5
The theme of the passage is about (   ).
1. the advantages of using incisors for eating high energy food
2. the mouse-like rodents and the reasons for their success
3. the relationship between the rodent population and the food supply
4. the rodents which account for the 40% of mammal species

【解説】

The theme of the passage is about (  ).
『この文章のテーマは(  )です。』

この文章全体として何について書かれているか? と聞かれているのですが、問1~問4までで(2)~(5)の内容を確認していったわけですから、(6)を見ればよいのではないかと勘のよい人なら分かりますね。

論説文の段落構成は「序論 → 本論→結論」です。「問題提起 → 具体例 → まとめ・主張」とも言えます。そういうことからも文章全体のテーマが知りたければ、最終段落を見るのは当然ですよね。最終段落を見てもいまいち分かりづらければ、第一段落とあわせて確認すると理解しやすくなります。

そういうことを踏まえて、最終段落の最後の文を見ていきましょう。

Ultimately, however, what probably enables these mouse-like rodents to reproduce so successfully is the fact that their teeth allow them to eat highly nutritious nuts and seeds so they do not have to spend most of their time engaged in the dangerous activity of gathering food.
『しかしながら究極的には、歯のおかげで高栄養の木の実や種を食べることができ、そして食べ物を集めるという危険な行為に従事するほとんどの時間を費やす必要がなかったという事実によって、ねずみのようなrodentsはおそらくそれほどまで繁殖に成功したのだろう』

however がありますね。今年のセンター試験にも何回も出てきていますが、この「逆接の接続詞」の後ろには重要なことが書かれていることが多いです。

それにしても長い・・・そして込み入った文ですね。せっかくなのでその文構造を確認してみましょう。

what probably enables these mouse-like rodents to reproduce so successfully is the fact that …
おそらくこれらのマウスのような齧歯動物がこれほどうまく繁殖することを可能にするのは、…という事実です。

is の前までは what という関係詞でまとめられた大きな「主語」です。what はそれ自身に関係詞を含み、「~であるもの (こと)」という意味になります。

さらに「enables A to B / AがBすることを可能にさせる」という無生物主語の構文になっています。ということで『AがBすることを可能にさせるものはおそらく・・・という事実だろう』となります。

どういう事実なのかが that 以下に書かれています。

their teeth allow them to eat highly nutritious nuts and seeds
彼らの歯は彼らが非常に栄養価の高いナッツや種子を食べることを可能にします

「allow A to B / AにBすることを許す」という無生物主語の構文ですね。無生物主語構文に無生物主語構文が重なっているので余計ににややこしく感じますね。

でもここだけ抜き出して考えれば、いつもの無生物主語パターンですので大丈夫ですね。『歯のおかげで高栄養の木の実や種を彼らが食べることができる(という事実)』となります。

そして最後の部分です。

so they do not have to spend most of their time engaged in the dangerous activity of gathering food.
そのため、彼らは食べ物を集めるという危険な活動にほとんどの時間を費やす必要はありません。

まず engaged は「従事する」という動詞の過去分詞で、その前の their time を修飾しています。『・・・に従事させられる時間』となりますね。最後の方にある activity of gathering food の of は「同格の of」ですから『食べ物を集めるという行動』となります。

ということで全体として『食べ物を集めるという危険な行動に従事させられる時間のほとんどを費やす必要が彼らはない』となります。

ここで1つ疑問がわきあがります。この文の最初にある so が何なのか? です。普通に考えれば「それで」という等位接続詞でしょう。

しかし基本的に so を等位接続詞として使うならその前に「, / コンマ」が必要です。となると考えられるのは従属接続詞としての so です。これは so that 構文の that を省略したものと考えると分かりやすいです。

so that 構文というのは「~のために」や「~となるように」と「目的」を表します。今回の英文で言えば『食べ物を集めるという危険な行動に従事させられる時間のほとんどを費やす必要が彼らはない』となるように『歯のおかげで高栄養の木の実や種を彼らが食べることができる』という関係になります。

しかし、それをそのまま訳しようとするといまいちピンとこないと感じませんか? そういうときは「結果」の意味で訳して見るとすんなりいくことが多いです。試してみましょう。

『歯のおかげで高栄養の木の実や種を彼らが食べることができる』その結果『食べ物を集めるという危険な行動に従事させられる時間のほとんどを費やす必要が彼らはない』

しっくりきましたね。

とはいえよくよく考えて見ますと、so を「結果」として訳した場合、等位接続詞としての so の「それで」とほとんど意味が同じになりますね。ということで so の前に「, / コンマ」があるかないかなんてことにとらわれてあれこれ考え込んでしまうと長文問題ではいくら時間があっても足りないというお話でした。(なんのこっちゃ)

では選択肢を確認していきましょう。

1. the advantages of using incisors for eating high energy food
『高栄養の食べ物を食べるために incisors を使う利点』

2. the mouse-like rodents and the reasons for their success
『ねずみのような rodents と彼らの成功の理由』

3. the relationship between the rodent population and the food supply
『rodent の個体数と食べ物の量の関係』

4. the rodents which account for the 40% of mammal species
『哺乳類の40%を占める rodents』

やはりこの問題も消去法でやったほうがいいですね。

まず 3.は違いますね。そんな話もチラッとありましたが、それが全体のテーマではありませんよね。1.も微妙ですね。述べられているのはincisors自体の利点ではなく、鋭いincisorsを持っているから高栄養の食べ物を食べられて、その結果rodentsが成功した、ということですからね。

残るは2.と4.ですが、4.はあまりに大まかすぎな感じがします。2.を確認して明らかに間違いであるなら
4.でもいいかなぁ、という感じですね。でその 2.ですが、4.よりは絞れていて内容的にも先ほど確認した(6)段落の最終文と相違ありませんよね。

ということで正解は 2.になるでしょう。

【正解】2

問6

問題次の文章を読み、下の問いの(   )に入れるのに最も適当なものを、下の1~4のうちから1つ選べ。なお、文章の左にある(1)~(6)は段落の番号を表している。

(1) Rats, mice, hamsters, and squirrels belong to a large group of animals called rodents. It is estimated that there are about 2,000 species of rodent, and they are believed to be one of the most successful group of animals we know. They are considered successful because the rodent group accounts for over 40% of all mammal species on earth. Of all the rodent the mouse-like rodents, such as those mentioned above, are probably the most successful, and it has been suggested that what makes them so is their teeth.
(2) Rodent’ teeth enable them to eat a wide range of food, such as leaves, roots, nuts, and seeds. All rodents have four very sharp teeth at the front of their mouths-two at the top and two at the bottom. These teeth are called incisors, but unlike the incisors of most other mammals, they never stop growing. So whatever their age, rodents will always have fresh, sharp teeth to eat with. In addition, they also have extremely strong muscles around their mouths, which enables them to bite through the shells of nuts and seeds. Many other mammals and birds cannot do this, so the seeds they eat pass through their bodies undigested, and the nutrition within them is unused.
(3) Nuts and seeds are very nutritious. Some seeds, such as sunflower seed, sesame seeds, and peanuts, are very high in fat and protein. There are benefits of being able to eat these energy-rich foods: a lot of energy is gained in a short period of time; spending less time outside the home searching for food reduces the risk of being killed by other animals; and the time saved can be spent reproducing and looking after their young.
(4) Successful reproduction is essential to the survival of a species. However, it can be a double-edged sword. That is, it has good points and bad points. Many rats and mice are eaten by other animals before they die of natural causes, so being able to reproduce quickly is a good thing as it increases the species’ chances of survival. For example, a Norwegian rat could have 56 children and over 400 grandchildren within 20 weeks of being born. On the other hand, if reproduction is too successful and there is a huge increase in population in a short time, then there will not be enough food available for all of them to survive. When this happens, thousands and thousands die, resulting in a population crash.
(5) The survivors often survive, not always by chance but because they are slightly different from the general population in some way. Perhaps they can run faster or further and so get to food before the other; or they have a better sense of smell and find food that others cannot; or they have stronger jaws and sharper teeth and can open nuts that others cannot open. Which of these slight advantages they have over those that die is not clearly understood; however, those that do survive have the opportunity to reproduce and pass on their advantageous traits to a new generation.
(6) So together with their high rates of reproduction and the survival of those that have adapted in some beneficial way, mouse-like rodents are in a strong position to survive well into the future. Ultimately, however, what probably enables these mouse-like rodents to reproduce so successfully is the fact that their teeth allow them to eat highly nutritious nuts and seeds so they do not have to spend most of their time engaged in the dangerous activity of gathering food.

問6
The contents covered in the passage are listed at random below.

(a) Sharp teeth and a powerful bite
(b) The likely explanation for survival
(c) Reproduction and population crashes
(d) A background to mouse-like rodents
(e) The advantages of high energy food
(f) Conclusion

Which of the following best reflects the flow of the passage? (   )

1. (b)→(a)→(c)→(d)→(e)→(f)
2. (b)→(a)→(e)→(c)→(d)→(f)
3. (d)→(a)→(c)→(b)→(e)→(f)
4. (d)→(a)→(e)→(c)→(b)→(f)

【解説】

まず選択肢1~4をを確認すると、すべての2番目に(a)、最後に(f)があることが分かります。この時点で(a)と(f)の内容は読む必要がなく、さらに本文の(2)段落、(6)段落も読まなくてよいことが分かります。

(b)~(e)を見ていく中で、(c)の population crashes にアンテナが反応した人はなかなかのものです。同じ語句が(4)段落の最後に出てきていますね。ということで(c)は4番目・・・これで正解は選択肢2.か4.のどちらかに絞れました。

選択肢2.と4.を見てみると3番目に(e)が共通していますね。ということは(3)段落と(e)を読む必要がなくなったのです。

残ったのは(b)と(d)です。これらがそれぞれ(1)段落と(5)段落のどちらに当てはまるか?
(b) The likely explanation for survival
(d) A background to mouse-like rodents

これは常識的に考えてもいけるかもしれませんね。rodents の background が語られるのにふさわしいのは、(1)段落か? それとも(5)段落か? ・・・普通に考えると(1)段落ですよね。

ということで正解は 4.の(d)→(a)→(e)→(c)→(b)→(f) となります。

しかし、これはかなり頭が冴えているときの解き方になるかと思います。もう少し実用的なやり方としては、次のようなやり方もあるかと思います。

段落の最初の文と(a)~(f)を照らし合わせてみるのです。するとそれらの多くが対応していることに気つくでしょう。

(a) と (2) 段落の teeth、
(b) の survival と (5) 段落の survivors や survive、
(c) と (4) 段落の Reproduction、
(e) の high energy と (3) 段落の very nutritious、

2008年、2009年、2010年と続いてきた「段落のグループ分け問題」とは少し傾向が変わりましたが、それぞれの段落の最初の文を確認しながら解くというやり方は、この「論旨の並び替え問題」でも有効ということです。

【正解】4

コメントをどうぞ

タイトルとURLをコピーしました