全体概要
全体を通しての印象は、難易度的にはそれほど高くはありません。時間をかけて丁寧に見ていけば、どの問題も正解を導き出せそうです。ですが、本文の語数が多いです。本文を詰まったり戻ったりしながら読んでいては時間が足りません。一定の速さで右から左へ読み進められるようにあらかじめ練習しておくとよいでしょう。少々わからない語があっても、雰囲気読みで読み進めて大丈夫です。
ただ読み方が雑になってしまうと、「そんなことどこで言っていたっけ?」となり、本文を探し回ることになり、余計に時間がかかってしまいます。メールやサイト、学校関連など身の回りの話題が多いので、当事者の気持ちで考えるといいかもしれません。
また問6は論説文です。これはその知識があるとないとでは、内容の理解度に大きく差がでます。今回のアイスホッケーの話では、経験者ならかなり有利です。そうでなくても、試合の映像を見たことがあれば、人と人がぶつかり合って脳震盪など起こしかねないことがイメージしやすいです。
人工甘味料の話も同様です。キシリトールガムを食べ過ぎると、お腹が緩くなるという話は、割とよく知られています。体重を気にしてダイエットコーラなどを飲む人は、人工甘味料の名前などをよく知っているかもしれません。
もちろんどの分野の話が話題になるかは分かりません。しかしその意味でも、
また問題量が多く、1問1問にそれほど時間をかけられるわけではありません。行き当たりばったりで問題にあたると、設問の該当部分を探すのに、本文を行ったり来たりしてしまいがちです。なので時間短縮のため、その問題がどのタイミングですべきなのかを見極める必要があります。
問題形式ごとの解答手順は、一番最後の「まとめ」に書いてあります。
問1 身近な出来事
A 友人からのメール
先に設問に目を通して、問われている情報を本文から探すという手順で解きます。問2は全体を通して考える問題ですが、細かいところは問われていませんので、雰囲気読みで大丈夫です。
B ファンクラブの公式サイト
同じく先に設問に目を通して、問われている情報を本文から探すという手順で解きます。特に問2は表だけで解けます。設問を読んだ瞬間にそれを判断して、余計なところを探すことがないようにしたい。
問2 学校の出来事
A 音楽バンドの審査
問3・4は「事実」か「意見」かを問われる問題。本文のどこを見ればよいかが、設問に書かれてあるので、やりやすかったのではないでしょうか。
問4は、「意見」を選ぶ問題。その選択肢の内容が正しくても、「意見」ではなく「事実」のものがあります。そのため、選択肢を見ただけで不正解だと判断できるものがあります。
B 学校の新方針についてのやりとり
問2・4は「事実」を答える問題。問2の should や、問4の need は助動詞です。助動詞は動詞に話し手の考えを付け加えるのですから、「意見」となるのではないでしょうか。そのようにあらかじめ選択肢を絞ってから考えるのも、一つの方法かとも思います。
問3 身の回りの出来事
A ネットの書き込みとアクセスマップ
問1の設問がふわっとした内容なので、全体を読んだうえで取り組んだ方がよいかもしれません。つまり解く順番が「問2」→「問1」となります。問題を解く順番を、設問を確認した段階で判断しておきたい。
問2は先に設問に目を通して、その情報を本文から探す問題。アクセスマップだけで判断すると間違いになります。何かあるんじゃないかと疑ってかかれば、ポイントは割とすぐに見つけられるかと思います。
B 学校新聞の記事
二段組になっているのが少し読みにくいです。問1は出来事の順番を答える問題。設問だけではなく、選択肢にも先に目を通しておき、本文でその出来事が出てきたら、選択肢に番号を振っていくという手順でやります。
問2・3の英問英答形式は、先に選択肢には目を通しません。間違った選択肢を先に読んでしまうと、間違った先入観を持って本文を読んでしまうことになるからです。本文をすべて読み終わってから、選択肢に取り掛かりましょう。
問4 スケジュール作成
先に設問に目を通して、本文を順に読んで、該当部分に来たらその問題にあたります。問1・2は本文全体に散らばった該当部分から一部ずつ判明し、最終的に全部完成するという形式です。特に問2の選択肢にある aquarium / botanical garden / mall / school などを常に頭の片隅に置きながら、本文を読んでいくと良いです。
問3は雑に読んでいると、読み飛ばす可能性があります。Emma の方を読んでいて、statue と出てきたとき、そういえば Natsuki が町のシンボルの「像」のことを言っていたなぁ、と思い出せるかどうかで、時間のかかり具合が変わってくると思います。
問5 物語文
問3は話の順番を答える問題。問3-Bでもでてきましたが、この形式は先に設問にも目を通しておき、本文でその出来事が出てきたら、選択肢に番号を振っていくという手順でやります。
問1・2・5は本文を全部読み終わってからする問題です。問4は第三段落に該当部分がありますので、そこを読み終わったら取り組みます。
後回しにする問題、先にする問題が入り混じっています。最初に設問に目を通した時に、ある程度手順が考えられれば良いかと思います。
問6 論説文
A アイスホッケーの安全性の話
ポスターの空欄を埋める形式。まずはポスターの見出しに目を通します。(39)なら short-term、(40)なら Long-term を意識しておく。
(41)はその空欄を含む文を先に目を通しておきます。その文に含まれる spotter という語が本文で出てくれば、その周辺にこの問題の該当部分があるとわかります。
B 人工甘味料についての話
問2は表から甘みのランクづけとわかります。それを本文から探せばよいです。問3は内容一致問題です。全文を読み終わってからするのが普通ですが、問6は本文がやや長いので、途中で区切ってやるのも一つの方法かと思います。
問2の内容が第四段落で出てきますので、そのタイミングで一度、問3に目を通して、その段階でわかるものに◯×をつけておくのもいいでしょう。全文を読んでからすると「これ、どこに書いてあったかなぁ」と本文を探しまわることがありますが、本文を区切ってするとそれが減ります。
まとめ
問題形式ごとの解答手順は、具体的には次のようしてみるとよいでしょう。
英問英答形式
設問にあるキーワードを頭に入れておき、それが本文に出てきたら、その周辺に設問の該当部分があると考え、問題にあたるのが基本です。
本文全体に設問の該当部分が散らばっている問題もあります。その場合は該当部分に出くわすごとに、設問にあたり、選択肢などにメモをしておくようにします。
「事実」か「意見」かを問う問題は、選択肢の内容だけで消すことができるものもあります。
順序を答える問題
先に選択肢にも目を通しておきます。本文でその内容が出てくるごとに、選択肢に番号などを振っていきます。
筆者の考えや、タイトルを答える問題
本文をすべて読み終わってからする。
内容一致問題
最後にするのが基本ですが、本文のキリの良いところでいったん問題に目を通し、その時点でわかるものに◯×をつけておくのも一つの方法かと思います。
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